カウントダウンの繰り返し
人生は、カウントダウンの繰り返しだ。
退勤までの時間、次の休日までの時間、給料日までの時間、交際者が帰ってくるまでの時間……
常にあと何時間、あと何日とカウントダウンし、その日になったら新たなカウントダウンが始まる。
同じことの繰り返しで辟易するが、人間というのは明確なゴールがなければ生きていくことができない。
筆者は特にその気が強いので、退勤時間のズレや休日のズレ、交際者の帰宅タイミングがズレると多大なストレスを感じてしまう。
たとえばマラソンでゴールテープ目掛けて頑張って走ったりスタミナの調整をしていたのに、突然ゴールテープの位置が大きく先へずらされたような感覚に陥るのだ。
だから極力未来の予定はガチガチに把握して固定しておきたい。しかし一つだけ把握出来ないものがある。
それは自分の死期だ。これさえ分かれば貯金をするか否かや残された時間で何をしたいかを考えられるのに、人生の最終的なゴールがいまいち掴めない。
上述した退勤や休日などの小さなカウントダウンに集中することで気を紛らわせることができているが、ふとした瞬間に死期が分からないのが大きなストレスになる。
ゴールは短ければ楽なので、筆者はゴールを縮める努力をしている。不摂生や煙草、酒によって見えないゴールが見える位置に来ないかと期待することで精神を保っているのだ。
死期がカウントできる段階に至るまでは、今まで通り小さなカウントダウンを続けるしかない。
社会人になってからはこのカウントダウンがとにかく単調で、あまりにもつまらない。同じことの繰り返しをあと何年すれば良いのだろうか。