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真面目な日本人とレイブパーティ

僕は音楽が好きだ。
パンク、ロック、メタル、ヒップホップ、レゲエ、テクノ、民族音楽まで何でも好きだ。

レイブという音楽フェスがある。

レイブパーティ(Rave party)とは、電子音楽を中心とした大規模なダンスイベントのことを指します。もともとは1980年代後半から1990年代にかけてイギリスで発展し、地下や野外など非公式の場所で開催されることが多く、クラブやフェスティバルに派生していきました。テクノ、ハウス、トランスなどのエレクトロニックミュージックが主流で、DJが連続して音楽をプレイするのが特徴

ChatGPTより

レイブとは、簡単に言えば野外で行われるダンスパーティーだ。
なんとなく「パーティ・ピープル」なんて言葉が頭に浮かんで、日本人には馴染みのない海外のカルチャーだと思われがちだが、
実は日本でもオフシーズンのスキー場や山奥なんかで、ひっそりと開催されている。

僕が日本のレイブを気に入っている理由は、ざっくり二つ。

一つ目は、参加者の多様性だ。往年のヒッピー風の方々、おしゃれなサブカル好き、クラブカルチャーにどっぷり浸かっている若者、一見真面目そうな方々、そしてなぜか服を着ていないダンスフリークス。多様な人々が踊り狂う。彼らを見ていると、「ああ、日本人もまだまだ捨てたもんじゃないな」と感じる。

二つ目は、日本社会から切り離されている感覚。
レイブは基本的に2~3日ぶっ通しで続く。
その間、僕らは参加者という小さなコミュニティの中で過ごすことになる。
何か問題があったら、そのコミュニティ内で何とかしなければならない。
参加者たちは皆、自由人だ。ルール無用しかし自己責任が原則。
困っている人がいたら、気兼ねなくおせっかいを焼く。
変わり者が多いけれど、総じて親切だ。
場所もだいたい山奥など。イベントによっては、開催場所すら公開しないことも多い。だから、世間の目にも晒されないし、警察も入ってこない。完全な無法地帯だ。
屋台の飯を食べ酒を飲み、地面に寝そべり、裸で歩き回る。入れ墨を隠す必要もない。タバコじゃない葉っぱを口に咥え、ダラダラ過ごす。飽きたらDJブースの前で踊り狂う。
セックス、ドラッグ、ロックンロール。
皆が笑っている。
月曜日の朝の駅のホームで死んだような顔をしている人たちとは、対照的な光景だ。

けれど実はあのホームで死んだ顔をしている人たちと、レイブで踊り狂っている人たちは同じ人物なんじゃないかと思う。
もちろん、パーティからパーティへ渡り歩く自由人もいる。
けれど、多くの人はレイブが終われば、また駅のホームに戻っていくのだろう。
パーティの思い出を胸に秘め、日本社会に帰っていく。次のパーティを楽しみにしながら。日本人とはそういう人種なのかもしれない。

レイブカルチャーは日本ではまだサブカルチャーだ。だからこそ今はまだ開催できている。守りたいカルチャーではあるが、もし日の目を浴びれば崩壊する危険もある。社会問題になるかもしれない。
だからこそ、人生に疲れたときには、そっと訪れてみて欲しい。

日本人、いや、人間の奥深さに触れる、そんな瞬間が待っていると僕は思う。

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