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プロダクトマネジメント人生を歩む

こんにちは、まさきごた(うなぎごた | @go-go-pdm)です。
フリーランスで「アプリやDXに関する商品企画・開発(プロダクトマネジメント)支援」の仕事をしています。
以前は「Softbank」「スマートロックAkerun」「タクシーアプリGO」「メルカリ」でPMを、今は「mento」と「dodaX」「doda Recruiters」のPM支援をしています。

※ 参考)プロダクトマネージャーとは?
https://www.kandc.com/eng/career-strategy/

この記事はpmconf主催のプロダクトマネージャー Advent Calendar 20231日目の記事です🎉

PMカンファレンス2023、とても面白かったですね!

何より今年のテーマである「その覚悟が世界を変える」がとても良くて、
どのセッションの登壇者もPMとしての「覚悟」を示してくれたのが非常に胸を打ちました。

今回のnoteは、今年(2023年)PMカンファレンステーマにちなんで、私も「PMの覚悟」をテーマに記載してみたいと思います。


対象読者と注意事項


さて、本編入る前に、読み進めるとバレちゃうので先に白状しますと、

本当のタイトルは「つらいプロダクトマネジメント人生を歩む」です。

タイトルで若干嘘を付きましたことを心よりお詫び申し上げます。

■このnoteの対象者
- ミドル〜シニアなPM向けの「つらPM論」です。
※ ジュニア(PM3年目くらいまで)の方は本noteの対象外です。

■ご注意事項
私見だらけポエムなので、ぜひ話半分くらいに読んでもらえたら嬉しいです。

■目次



PMはつらいよ

プロダクトマネジメントの仕事は、際限も天井もなく、アンビバレントな(言ってみたかっただけ)状況に陥りがちです。

・誰かと誰かに板挟みになる(俺:昔プロの板挟まれ屋と呼ばれたことがある)
・想いも企画も伝わらない、人が付いてこない、叱られる
・プロダクトマネジメントを理解してもらえない
・もっと新しい手法をしたいのに試せない
・何でも屋にされがち
・ハードワークすぎる(俺:深夜にクレーム対応したりしたなぁ。。)
・リリースしたけど人類が消えたのかと思うくらい反応がない
・学び続けなければならない
・上や下とうまくやれない
・このままのキャリアでいいんだろうか

いつか「つらPM大会」やりたい…


コンフォートゾーン

そんなプロダクトマネジメント業も、ある程度したら「慣れ」がやってきます。

勘が良い人なら2~3年、長くて5年もすればきっと仕事に「慣れ」てくる。
いつのまにか、インプットをやめてしまったり、「うん、もうPMはいい感じに覚えたから違う職種やろっかな」みたいなことを考えてみたり。

悪魔「このまま楽しちゃえよ〜 」 vs 天使「PMは甘くないわよ!」

「慣れ」という大波は私たち容赦なく飲み込んでいきます。

しかも、本当にありがたいことに、昨今では職種としての認知度・重要度が大きく増していて、💰も非常に安定してきた、というもコンフォートゾーン問題に拍車をかけます。
(これは諸先輩方に本当に感謝しかないのではあるが🙇)

私のコンフォートゾーン話

私ごとですが、今年からフリーランスのプロダクトマネージャーに転身しました。

上記でフリーランス転身については別の理由を書いたんですが、
今振り返ればコンフォートを抜けたがっている自分がいたんだな、ということに気づきました。(当時は気づいていなかった)

この辺りはmentoで働いてコーチングを受けてきた結果、ようやく言語化できました。
(コーチングありがたし、PMとしてのこれから進む道も見えてきた。)

そして、フリーランスとして日々を過ごしていると、会社員時代には会えなかったようなレベルの方々に遭えるようになりました。
まだまだ自分は力及ばずだし、ちょっとずつ、できるようになったら嬉しいなと感じています。

そんな自分に向けても、もしかしたら私と同じような状況に陥っている方にも、参考になることを書いていけたらいいなと思います。

どのようにコンフォートゾーンを抜け出すか。
つぎの章から記載していきます。


トランジション

トランジションとは、「移行」「変化」「過度」の意味であり、ある段階から次の段階へと移行する時期を指す

https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000037/

トランジションを自ら起こすこと。
昇格、異動、転職、そして私のように雇用形態を変える、などのことですね。

私たちプロダクトマネージャーはいつも会社とプロダクトの成長を願っていますが、
自分の成長もなおざりにしないことを、忘れたくないものです。

自分の成長のために、今の環境でトランジションを起こせないか。
ぜひ上司の方にまずは相談してみてください。
PMのコミュニティに通ってみるのもいいでしょう。

なんにせよ、刺激が必要です。

しかもどうせなら押したことのないツボを押してみる。

得意なゾーン・これまでの業界以外に大きく振り切ってみる。

(得意なゾーンだけで勝負しちゃってないでしょうか)

スタートアップやベンチャーばかりでなく、超エンタープライズとか。

今年の私は、「mento」ではエンタープライズ向けの組織開発サービスに携わり、「パーソルキャリア」ではエンタープライズ企業の中で採用領域に関わっています。

社会人13年目にしてHR領域に関わるのも初でしたし、エンプラ向けにサービスを行うのも初めて。しかもフリーランス。

本当にいい刺激になりました。


オーバーインデキシング

話は変わりますが、ずっと「長所を活かそう」という言葉と流れに違和感を感じてました。
プロダクトトライアングルのどこが得意な部分ですか?という質問もしかり。
もちろん、長所を活かすのは大切です。

でも総合力あってこその得意技じゃない?っていつも思っていました。

https://tumada.medium.com/product-management-triangle-job-description-d18d1855ef65

こうやって改めてプロダクトトライアングル見てみると、
学ばないといけないことが結構書いてあるもんですね。
(全部制覇するには時間がかかりそう)

しかもこれだけじゃきっと足りなくて、
ビジネスであれば、マーケ / セールス系だけじゃなくて、
ファイナンスについて学ぶ、とか

色々とやることがある。

ちなみに弱点をなくす話については、pmconf2023の曽根原さんの公演がすごく胸に刺さりました。
必見です。


バッターボックス

あと、本だけ読んでいても身にはつかない。
やっぱり打席に立ってなんぼ。
これはジュニアだけに限らない。
(これはタクシーGOのときの上司:黒澤さんからの受け売りです。)

慣れてきちゃったり、マネジメントに回ると意外と打席に立っていないということも多くなるので自分でも注意したいと思っているポイント。

自分で書いていてもとことん際限がなくて、総合格闘技感が強いです。

やっぱり、いつになっても心休まる日は来ないのではないだろうか、と不安になってきました。つらい。


視座もいいけどセンスメイキングも

最近ある方と話していてこの話になりました。
みんななんだかんだロジカルシンキングはできる。
一方、システムシンキングができていない。
会社戦略から落とし込んで、今なぜこれをやるのかを考える…

みたいな話もいいんですが、

こういう視座のあげ方もしていきませんか?という話をしてみたいと思います。
すみませんがシステムシンキングの話はここまでです。

センスの磨き方

みなさんアメリカは好きですか?!
はい、私も好きです。
TechCrunchもOffTopicも面白いですよね。

デジタル屋な私たちとしては、はるか先を走るアメリカの情報は未来を見ているようですし、日頃チェックしないわけにいかない存在なのは言うまでもないことです。
(必ずしもまんまタイムマシン経営ができるわけでもないけども)

これも「センスを磨く」行動だと思っていて、どんなトレンドがくるのかをキャッチして、戦略に活かしていくのは重要です。

一方で、チャイナテックの話をする人にまだ私は出会ったことがありません。(ハードウェア系のエンジニア以外に)

飲み会で話題に上ることもまじでない(笑)

だいたいの人はご存知と思いますが、デジタル分野だけみても中国は日本のだいぶ先を行っています。
(私の現地旅行の写真が登場)

7年前の深圳。フードデリバリーのバイクがめちゃ走ってた。この頃はもうすでに一般的になってた。
5年前の上海マクドナルド。この数年前からモバイルオーダー含めて一般的になっていたらしい。

何を伝えたいかっていうと、アメリカだけが正解じゃない。
アメリカ情報だけを追って満足しない。

飛行機で3時間もかからずにいけるところにも「未来」がある。

しかもUXの思想では最も進んでいるのでは?という話もあります。
(誰か一緒に研究会立ち上げませんか?🤲)

※ 念の為、特定の政治思想とかは持っておりませんので。あしからず。

もう一度記載しますが、
未来を見るのは「センスを磨く」行動だと思っていて、どんなトレンドがくるのかをキャッチして、戦略に活かしていくのは重要です。

こういった方向の視座のあげ方も意外と馬鹿にならない。

SFを読め!
とか、
現代思想を学べ!
とかって話もありますよね。(そこまではあまり実践できていない)



セロトニンと胆力

これまで書いたこと、やっぱりトップの方々はしっかり実践しているなと感じます。

私のように「つらい」って言いながらやっている人も少しはいそうですが、大半のトッププレイヤー諸先輩方は違うなという印象です。

みなさん、息を吸うようにトランジションを起こし、弱点をなくし、常に視座を高くてセンスも磨いている。
その割に無理しているような感じに見えない。

本当にプロダクトマネジメントが好きなんだろうなって思ってしまう。

でもおそらく少し違っていて、
きっと楽しんでいることに間違いはないんだろうけど、
その楽しみ方はアドレナリン的なテンションがあがるようなものじゃなくて、
セロトニン的なもっと静かな楽しみ方なんじゃないかと思っています。
(ご本人たちの感覚としてはほどほど、なのではないだろうか)

「フリーレン様は本当に魔法がお好きなのですね」
「ほどほどだよ、フェルンと同じで」
「少し違うような気がします」
「同じだよ」

アニメ『葬送のフリーレン』第2話 https://abema.tv/video/episode/19-171_s1_p2

私も『暇と退屈の倫理学』を読んでから、ようやく少しはその気持ちになれてきたような気がしています。
(随分長い間できていなかった、なんて不器用な自分)

戦略の話するのももちろんダイナミックで楽しいのですが、
細かい機能改善で、ちょっとした文言考えたりするのも楽しいです。
静かな楽しさ。

ペイ・フォワード

高い視座があってこそですが、必要なことを言い続ける態度と姿勢は必要です。
コンフォートに入ると、どうしても面倒ごとには首を突っ込みたくないものです。
一方で勇気を出していろんなことを方々に伝えても、だいたいは理解を得られないし、思った以上に人は動いてくれません。
(アドレナリンが激っていると腹が立ったりするので気をつけたいところ)

また、ペイフォワードについては、
心のおだやかさと余裕があることが前提になるような気もしますが、

特にリーダー、マネージャー以上の方へ、ピープルマネジメント(後進を育てること)を諦めないでください。

上への色々な説得を諦めないでください。(もちろん筋が良いことが前提)

なぜならそれもプロダクトマネジメントの一つだからです。
強いPMが多い組織なら、自然とプロダクトも良くなります。ビジネスもよくなります。

(合言葉はセロトニンと胆力)


結局言いたかったこと

今回なんで私がこんなことを書いたかというと、
数年前から副業でいろんな会社さんとやりとりしているのがきっかけになります。

プロダクトマネージャーという職種はIT以外にも求められるようになってきているのを、副業を通じて感じるようになりました。(米国ではすでにそのようなムーブになっているらしい)

一方で、PM人材は圧倒的に足りていないと感じます。
プロダクトマネージャーになったんだけど、途中で降りてしまう人もたくさんみてきました。

何が言いたいかって、
「つらいかもしれないけど、一緒に頑張っていきましょう」
というのが伝えたくて、今回のnoteを書いたのでした。

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