細菌の世界 第2回「歯みがきの順番」
こんにちは。細菌学者のドクター細胞くんです😎
今日も「細菌の世界」として、細菌学に関連した面白い論文を紹介したいと思います。
今回紹介するのはコチラ
とうとう!
長年の疑問に答えがでました!
その疑問とは!
歯ブラシ→フロス
フロス→歯ブラシ
どちらの順番が一番効果的なのかという疑問!!
朝起きてすぐに歯を磨くあらぱぱさんや
フロスにもこだわっている脱平さんが喜ぶ姿が目に浮かぶぜ。
論文のタイトルは、「歯間プラーク減少とフッ化物保持に対する歯磨きとデンタルフロスのシーケンスの効果:ランダム化比較臨床試験」
ややこしいタイトルですが、YouTuber風に簡単に言うと
歯ブラシしてからフロス?
フロスしてから歯ブラシ?
どっちの方が歯垢を効果的に除去できるのか比較してみた~!
フッ素の量も比較したよ。
というもの。
残念ながらOpen accessの論文ではなかったので、データはお見せできませんが、結論から!
フロス→歯ブラシ
の順番で歯みがきを行うと、歯垢が最も効果的に除去できます!
歯の表面に付着してくれるフッ素量も、フロス→歯ブラシの順番でやった方が多かったようです!
この歯垢、何が問題なのかというと、細菌の住みかになってしまうということ。
虫歯を引き起こす細菌であるStreptococcus mutansや、歯周病を引き起こす細菌Gingival hyperplasiaにとって歯垢は快適なおうち。
彼らは歯垢の中で増殖を続けて、あなたの口臭や虫歯の原因となるのです。
この歯垢を取り除くために、私たちは日夜歯みがきを行うのですが、歯ブラシとフロスのどちらを先に行うべきなのか、明確な答えは今までありませんでした。
それを解明してくれたのがこの論文。
25人の被験者を集めて歯ブラシ→フロスの順番で歯みがきした後の歯垢と歯の表面のフッ素量を定量。
(フッ素は歯磨き粉に含まれる細菌の増殖を抑える物質)
2週間後に今度はフロス→歯ブラシの順番で歯みがきした後の歯垢と歯の表面のフッ素量を定量しました。
その結果フロス→歯ブラシの順番で歯みがきした方が、プラークは少なく、歯の表面のフッ素量は多かったという結果に!
歯垢をなるべく減らることで、あなたの口内の健康を保てます。
ぜひ今日からやってみてください。
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今日はこの辺で。
またね~♪