Ahrefsを使った実践的なSEO分析【キーワードやコンテンツ編】
最近普及を感じるAhrefs(エイチレフス)ですが、実務に沿ったいい感じの解説記事がなく質問を受けることが多いので、記事にしました。
細かい機能の説明は省いて、主要なところのみ説明していきます。
※2019年3月7日時点のデータ
※初心者 or 使ったことない人向けです。
まずはそのサイトが本当に分析に値するサイトか確認してみよう
Ahrefsを使うということは分析したい特定のサイトが既に決まっているかと思いますが、まずはそのサイトが本当に分析に値するのか確認しましょう。
なんとなくイケてるサービスだと思ったけどちゃんと調べたら大した流入数ではなかった!はよくある話。
価値のない分析が発生しないよう、ここで一旦確認していきましょう。
分析するサイトが決まってない人は、対象領域のBIGワードで上位表示されているサイトをとりあえず分析してみるといいです。
オーガニック検索の情報を表示しよう
Ahrefsで分析サイトのURLを入力したら、画面中央の「オーガニック検索」を選択しオーガニックトラフィック情報を表示させましょう。
閲覧する画面と見る項目はこちら。
オーガニック検索とはどのように算出されているか
おそらく
1:任意のキーワードをGRC的なものであらゆるサイトの順位を取得
2:順位から想定CTRを設定
3:上記CTRとキーワードプランナーなどで抽出される月間検索数を掛け算
にて算出されている数値です。
オーガニックトラフィックの数値を確認しよう
グラフに適当にマウスオーバーすると、添付キャプチャのようにその時時点のオーガニックトラフィック数が表示されます。
ここで
1:自社の数値
2:そのほか競合サイトの数値
と照らし合わせて、そのサイトが仮説通り本当に分析に値するほどトラフィックを獲得しているサイトであるか確認しましょう。
蛇足:グラフで成長曲線を確認しよう
オーガニックトラフィックの対象期間はデフォルトでは全期間に設定されています。
この場合グラフの曲線は
1:右肩上がりしている
2:右肩下がりしている
3:どこかで急に数値が伸びている
のいずれかになります。これらから
1:堅調に右肩上がりで伸びている(≒分析に値するサイト)
2:昔は非常に伸びていたがいまは落ち目になっている(≒分析に値しないサイト)
3:CMをリリースしたタイミングで大きくトラフィックが純増している(あのCMうまく言ってるんだ)
などを確認することができます。
「いま時点、Googleから評価さているか否か」を見たい人は期間を「1年間」「過去30日間」に設定し分析しましょう。
どんなキーワードで上位表示しているのか確認しよう
さきほどの分析で、分析に値するサービスであることがわかりました。
では次に、そのサイトがどのようなキーワードで上位表示し、分析に値するサービスとなっているのか見ていきましょう。
まず、左サイドバーの「オーガニック検索」をクリックすると、「オーガニックキーワード」のリンクが表示されるので、そちらをクリックしてください。
オーガニックキーワードの分析ではこちらの画面を使って分析していきます。
トラフィックを確認しよう
画面中央右にトラフィックが表示されており、表示されているデータはこちらの数値の降順になっています。
イコール、分析に値するキーワードの一覧となりますので、こちらを重点的に分析していきましょう。
キーワードあたりの想定売上を算出しよう
その領域においてすでにサービスを展開している場合は、ページ内のCTRやCVRなど主要KPIについて把握されているはずです。
前述のトラフィックに自社のKPIを当てはめ、それぞれのキーワードがどの程度競合の売上に寄与しているのか分析してみましょう。
ただ漫然とトラフィックの数値を眺めるだけでなく、売上予測にまで踏み込むことでより価値のある分析に至ることができます。
代表的な計算式は下記です。
トラフィック * CTR * CVR * 平均売上単価 = 売上
キーワードを確認しよう
トラフィックの降順なので、並んでいるキーワードの順番でオーガニックトラフィックに寄与しているキーワード順になります。
1:新しく作るメディアではどのようなキーワードで対策すべきか
2:自分の予想と実際の上位表示キーワードにどのようなギャップがあるか
3:競合サイトはどのようなキーワードで上位表示を実現しているか
などの参考にするといいでしょう。
titleタグを分析し競合が上位表示しトラフィックを稼いでいる価値の高いページを見つけよう
先ほど見つけたキーワードで実際に検索エンジンで検索し、対象のページを見つけましょう。
対象ページを開いたらそのページのソースを開いてください(Macの場合、option + command + Uで開けます)。
開いたらその画面でcommand + F で「title」と検索しtitleタグを見つけましょう。
ナビナビキャッシングの場合
view-source:https://moukegaku.com/ahrefs-guide/
titleタグの文言は
1:SEOのための文言(対策キーワードや関連キーワード)
2:CTR強化のための文言
3:titleを成り立たせるの文言
の3つで構成されています。
競合のtitleを分析し、自社のSEOのヒントになる記述を探していきましょう。
ナビナビキャッシュングの場合は下記にて記述されています。
<title>アイフル審査前に読んておくべき鉄則!借入から返済方法・増額までも解説|ナビナビキャッシング</title>
上記から、主要な「アイフル」のキーワードはもちろん、
アイフル 審査
アイフル 返済方法
アイフル 増額
などのキーワードについても合わせて対策しているのではないか、という仮説を立てることができます。
実際に検索結果を確認し、答え合わせしてみましょう。
特にSEOを意識して競合が取り組んでそうなことを見つけよう
ページについて見る項目はいろいろありますが、
どのようなページか(一覧ページ or 詳細ページなど)
どのようなコンテンツで構成されているか
どの程度のボリュームで構成されているか
は普遍的に分析できる項目です。
ナビナビキャッシングの例でいうと
1:文字数は25,000文字前後で非常に多くSEO観点でボリュームを強化しているのではないか
2:記事の冒頭で大事なポイントに触れておりここで10秒直帰などの対策をしているのではないか
3:早見表はUXだけでなくコンテンツボリュームの強化に活用しているのではないか
4:グラフが多用されておりUXを向上させているのではないか
などの仮説を立てることができます。
ここは非常に重要なポイントなので、しっかり時間を使って分析しましょう。
蛇足:SEO META in 1 CLICKで分析してみよう
SEO META in 1 CLICKというサービスを使うことで、hタグについてより詳細に分析することができます。
SEO META in 1 CLICK
https://chrome.google.com/webstore/detail/seo-meta-in-1-click/bjogjfinolnhfhkbipphpdlldadpnmhc?hl=ja
titleやdescriptionについてはこんな感じ
hタグは下記。
上記からナビナビキャッシングが対策キーワードに対してどのようなコンテンツで構成を作っているかがわかります。
「同じキーワードで戦う以上、競合と同等以上の網羅性の高いコンテンツを作ろう」という際は特に参考になると思います。
競合がSEOを意識して取り組んでいることのうち、自社でも再現できることはないか考えよう
競合がSEOのために取り組んであろうことがわかっても、自社に活用できなければ意味がありません。
先ほどの仮説からは
1:自社も同等の25,000文字程度の記事を書かなければいけないのでは
2:その場合、どのようなコンテンツで25,000文字の記事を書いていくのか
3:グラフの活用は工数がかかるが早見表はいますぐ活用できるためすぐに着手しよう
などはすぐに自社での再現としてすぐに思い浮かぶでしょう。
ここで再現性のある施策をいかに思いつくことができるかが、このAhrefsを使った分析の一番の肝になります。
ここは時間を割いてしっかり取り組みましょう。
まとめ
1:全トラフィックを見て分析に値するのか確認
2:上位表示キーワードを見て競合がトラフィックを稼いでいるキーワードを分析
3:トラフィックを稼いでいるページを見て、競合がSEOのために取り組んでいそうなことを分析
4:競合が取り組んでいることのうち、自社でも取り組めそうなことを検討
以上です。反響がありましたら【被リンク分析編】を書きます。
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