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Cabanon Guadeloupeについて

CabanonGuadeloupe(グアドループ)というコットンテントを数年前から使っています。あまり情報がなさそうなので、僕なりの所見を自分用のメモも兼ねて書いてみます。情報の断片がどなたかの参考になればうれしい。

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Cabanonは、1959年から現在までテントを製造しているフランスの会社です。日本では、Cabanonと言えば、大きな窓とカーテンのあるかわいいビンテージフレームテントのイメージが強いと思います。2009年以降のCabanonは、アウトドア施設の経営や、その設備などを提供するような、言わば、グランピング寄りの方向性へシフトしていると思われますが、同時に昔ながらのテントのいくつかを依然として現行商品として販売しています。

現行ラインナップのひとつとして、いわゆる「ピラミッド型」のコットンテントがあります。長らく、Pyramid 2、Pyramid 4、Pyramid 6の名前で適応人数に合わせた3種類が販売されてきました。これらは、2000年代の前半頃から、Noumea(ヌメア)、Guadeloupe(グアドループ)、Barbados(バルバドス)とそれぞれ名前と若干の仕様を変えながら、現在まで販売されています。ピラミッドテントのフォルムは、素朴で伝統的でもあり、また、眺める角度によっては優美でもあると僕は思っています、グッと惹かれてしまいました。

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ピラミッドテントを新品で購入しようと考えた時、Cabanonのこのシリーズ以外では、オランダのEsvoのBedouinシリーズやDe WaardのAlbatros周辺、手頃なところでは、HyperCamp(Obelink?)のEldoradoなども選択肢になり得るのかなと思っていました。中古やビンテージだと、EsvoやDe Waard以外にもApatch(CabanonによるOEM)やRandstad(De Waardの前身)、Raclet、Tencate、その他もろもろのメーカーにピラミッドテントがあることを知りました。いろいろ悩んだすえ、Cabanonの現行ピラミッドテント、Guadeloupeを新品で海外のお店から購入しました。購入にあたっては、すったもんだあったんですが、まあその辺りはまた機会があれば話すとしまして。

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重さは、オフィシャルの情報では幕やポール類をすべて含む状態で26kgです。必要な数よりも1.5倍くらい多くペグが同梱されて航空便で送られてきました(号泣)。なので実際は3kgほど差し引くべきかと思います。この仕様の荷物は、自宅までは届けてもらえないとのことで、となり街のバカでかい物流センターまで出向いて引き取りました。

Guadeloupeは、前述の旧製品名でいうとPyramid 4で、4人用のテントです。実際には、おとな2、3人が快適に過ごすことができる大きさだと思います。生地や縫製のしっかりした、なんの変哲もない老舗のテントです。イマドキのおしゃれキャンプに耐えうるような便利機能やわいわい機能などは一切備えていないと言っていいと思います。

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床面にはPVCのグラウンドシートが縫い付けてあるので、テントの中を土間スタイルで使うことはできません。また、Guadeloupeにはインナーテントはありません。ディバイダーとして、ジッパー式の薄いカーテンが装備されています。カーテンをサイドに束ねておくと、室内全面を広く使うことができるので、キャンプスタイルによっては、メリットととらえることはできます。テント内は居住性が高く、思いのほか静かな印象です。とても落ち着きます。ちなみに、サイズがひとつ大きいBarbadosになると、インナーテントが装備されています。

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カーテンをサイドに束ねた状態

また、純正パーツとして販売されているサンキャノピーやサイドパネルで玄関を前方向に拡張すると、土間部分を増やすことができます。僕はサイドパネルを片側分だけテントと同時に購入しました。

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ちなみに、Cabanonのピラミッドテントは、古くからグリーンとベージュの2トーンカラーです。僕のこのテントも含む近年のモデルは、グリーンメインの2トーンになっていますが、中古市場でよく見かける古いモデルはベージュメインの2トーンで、少し印象が違います(この記事の最後に参考として2006年のカタログの写真を貼りました)。上の画像で、サイドパネルの色がテントとツライチにならないのは、オプションパーツは旧カラーのままアップデートされていないからだと思われます(悔涙)。ともあれ、サイドパネルは風が強い時にはとても便利に使えます。

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Guadeloupeは、ワンポールテントです。ワンポールは、すべてのピラミッドテントの特徴でもあると思います。テント本体を支えるセンターポールが1本と入り口部分のリッジポールが2本、あとは入り口からヒサシを張るための最前面のポールが2本と、とてもシンプルです。ポールを立てた後は、ひたすらペグダウンしていく設置方式です。構造的に耐風性は強く、そのことから、ピラミッドテントはストームテントとも呼ばれることもあります。

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テンプレなブログやネットの商品記事なんかによくある、商品の良い点、いまいちな点、のようなまとめ方は、このテントに関してはそぐわないなと書きながら思いました。なにと比較するまでもなく、見るからに時代遅れなかわいい奴ですし。できないことも含めて愛してやろうじゃないかという気概をもって使う道具なんだと僕は思っています。コットンなので加水分解もないですし、できたら一生使い続けたいと思っています。まあ、しいて言うならば、玄関の大きいドアにメッシュがあってくれてもよかったかな、三角窓の方にはあるんですが。メッシュ、気が向いたらなにか自作してみようかなと思っています。

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*参考 : Cabanonの2006年版カタログより抜粋。

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追記 : コロナ禍の時間でカーテンを自作して、三角窓の方にたらしました。

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