見出し画像

ホリー・ジャクソン『自由研究には向かない殺人』

「ミステリ史上、最も衝撃的な三部作」と評されているシリーズの一作目。
.
.
女子高生のピップは、5年前に発生したアンディという17歳少女の失踪事件がずっと気になっている。

アンディの彼氏であるサルが自殺した事により、恐らくアンディはサルに殺されどこかに遺棄されているに違いない。そう結論づけられたこの事件は、一向に解決しないままほとんど御蔵入りしていた。

が、生前サルと親交のあったピップは、彼が愛する人の命を奪った挙句、自らの輝かしい人生を終わらせるなど到底信じられなかった。

そこで彼女は卒業を前にして、当該事件を自由研究の題材に選び、独自にリサーチを行う事にしたのだった。

軽い気持ちで始めた研究は、いつしか本格的な捜査に発展する。途中、謎の存在から執拗な脅しを受けながらも、確実に真相へ迫るピップを待ち受けていた驚愕の出来事とは...。
.
.
.
かなりボリューミーで読み応えのある失踪ミステリですね(文庫で600P弱)。

とは言え、ヤングアダルト向けの青春ストーリー的な要素が満載なので、途中で立ち止まる事なくスラスラ読めます。

そしてなんと言っても、ユーモアとシニカルとキュートを出して3を掛けたような、主人公ピップのキャラが超魅力的。

向こう水に突き進んでいくところも、少年漫画の主人公然としていて胸が熱くなる。

これは確実に映像化待ったナシでしょう!と思って著者のインスタを眺めていたら、既に制作されていた上にネトフリで配信済みという。

小説を読んでから実写を観るのって、なんだか答え合わせしてるみたいで楽しいですよね。

で、早くも気になるのは三作目。もう絶対に続編が作られないような、相当に衝撃的な終わり方をするらしいんですよね。

楽しみですなぁ。

いいなと思ったら応援しよう!