映画『箱男』

鬼才、安部公房の代表作が遂に映像化。

監督は伝説のバイオレンス・アクション＝『狂い咲きサンダーロード』を手がけた石井岳龍（当時の名前は石井聰亙）。

小説はそれなりに難解というか（そこは安部公房なんで）、一度読んだだけじゃ理解しきれなかったんすよね。

そんな自分の想像力が及ばない部分を、映像で補ってくれたような感触。
映画監督ってホント凄い。

途中クローネンバーグのボディホラー的な要素も感じられて戦慄した。

で、結局箱男は誰なんだい？って部分に焦点を当てるとするなら、本作とワタシの理解はかなり近いように感じた。あのラストも大いに納得ですよね。

まあ小説の解釈は十人十色、千差万別なので、答えなんてないし要らないと思うが。

それにしても、イケメンのおじさん2人（永瀬正敏と浅野忠信）が頭から箱をすっぽり被って懸命に戦う姿は、どの角度から見ても爆笑しか誘わない。

それと役作りとは思うが、永瀬正敏が初老のだらしないボディをしっかりキープしていたのが好感度大（存分に裸体を拝めますよ）。

#箱男
#安部公房