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数寄屋建築
自分の仕事
数寄屋建築とか数寄屋大工とか言ってますが、私は誰かに教わっているわけではありません。ほぼ独学です。
色々調べたり、本を見たり、実物を見たり、経験した事を話しているだけでもあります。
実際、大工をやってますが、茶室や数寄屋の仕事はやりますが、普通の住宅の仕事もしています。
プレカットも手刻みの建前もやります。リフォームもやります。
ただ、色々な仕事をやる事で、間違いなくいい経験になっていると感じています。
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単に、数寄屋だろうが茶室だろうが住宅だろうが、自分で考えて作り出して、形になる事は、本当に楽しいです。
色々やっていても、数寄屋建築は考えて作り出す究極な仕事だと思っています。
茶室の仕事
住宅の柱の位置は、3尺とか6尺間隔(910〜1820)とだいたいその寸法が基準となっています。
それが関東間の寸法です。
茶室の柱の位置はその間隔では決めたりしません。
茶室の柱の基準は全て畳の大きさで決められています。しかも、基準となる畳は京畳の大きさだけです。
それが、京間の寸法です。
京間の畳の寸法が、3尺1寸5分×6尺3寸(955×1910)なので、その寸法の畳が入るように作ります。
茶室の仕事って、表千家、裏千家など、流派によって形も変わってきたりしますが、高さと位置と場所などは決まっている事が多いです。
なので、数寄屋建築の仕事よりは、決まった形で作る仕事になります。
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数寄屋の仕事
数寄屋の仕事は、建物全体の線を考える仕事と感じてます。
少し、高さや寸法を変えるだけで、良くも悪くも変わります。
こればかりは、設計と大工の感性にかかってくるのかもしれません。
外観では、屋根の高さと形と軒の出のバランスで、その家の良さが決まります。
構造面でもしっかり考えながら、ギリギリの細さで、軒の出をどこまで出すか。
その辺を考えて作り出すのが、数寄屋の大工仕事の楽しさです。
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内部は基本和風なので、畳の部屋が多いです。
柱や鴨居や木の材料の納まりは、材料の面をそれぞれ強調する形にすると綺麗な数寄屋の和室になります。
柱の面も少し大きめに取るのが、かっこいい形と考えます。
面皮柱などを使う事も多いでしょう。
柱の角の面内に鴨居を納め、鴨居を吊る吊り束は、鴨居の面内の大きさになります。
なので、どんどん材料の幅が小さくなっていきます。
その辺のバランスは、その部屋の広さを考慮して決めていきたい所ですね。
数寄屋建築の大工に必要な事は、技術と、道具の使い方(手入れ)、感性は、確実に必要だと思います。
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まだまだ、色々経験して学ぶ事はたくさんあります。
色々な人と、技術や知識を、共有しながら、昔から変わらない事を無くさないように、残していきたいです。