見出し画像

はじめての胃カメラ

今日50年生きてきて初めて胃カメラを体験した。
健康診断の項目に入っていて、案内の書類を見ても何とも思わなかったが、いざ当日となると緊張する。

50年人間をしていると初体験のことはどんどん少なくなるが、経験によってはこの先死ぬまでやらないだろうなというものもある。
タバコや麻雀、砂利運搬船の操縦はこの先一生しないだろう。

身長、体重、採血、視力、聴力、心電図など一通り診断をこなした最後に胃カメラだ。
フェスでいえばヘッドライナーだ。
レッチリかよ。King Gnuかよ。と気を紛らわすが紛れるわけない。

しかし、できれば体内に異物を入れる経験はしたくない。怖い。
専用の待合室に案内されてからドキドキが止まらない。
止まらなくていいのは、愛やロマンティック、悲しみあたりにしておいてほしい。気が紛れない。

紙コップに少しの液体を飲み、鼻麻酔を左右5回ずつシュッシュされる。
鼻から胃カメラを挿入するからだ。
麻酔の効きを見計らい処置室に案内される。
薄暗い。
停電?演出?だったら無用だ。

ベッドに左半身を下にした状態で横になる。
先生が右の穴に前菜的な器具を入れる。
何のために?こっちが麻酔?
カメラの映像がこのモニターに映し出されると案内されるが、メガネ外してるしそんな余裕はない。
そして本番のカメラを挿入する。
今鼻から喉に進みました。食道、胃と通過駅を紹介されるが、こっちはギブの発声を押し殺すのに必死でヨダレを垂らしながら泣いている。アラフィフおじさんが。
空気入れるとか何?オプション?ゲップがまん?

所要時間としては5分くらいだと思うが、なかなかの拷問だった。
おそらくあの恥ずかしめを蛍光灯が煌々とついた中ではきつかった。薄暗くて正解だ。

ピロリ菌の可能性も示唆されてたので、検査を申し込んだ。名前かわいいけど何だよお前。
陽性だった場合には除菌し、再度カメラで確認するらしい。
マジか。こんな経験は数年に一度で充分だ。

ピロリ菌いないでくれ。何がほしい?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?