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わたしたちのMusic&Craft


私たちのスクールでは、週に1回、クラス全体で表現活動(Music&craft)を行う時間を設けています。
卒園後、モンテッソーリ教育だけでなく、色々な教育環境に柔軟に対応できる力を育むため設定している時間ですが、日々のワークサイクル(モンテソーリの教具に取り組む時間)で身につけた力が自然と発揮されたり、一方で、ワークサイクルとは違ったこの時間ならではの子どもたちの表情や表現が見られたりするとても興味深い時間でもあります。


さて、今回は子どもたちがよく知っている「はらぺこあおむし」の絵本から発展して、作者のエリックカールのように、自分の(今回は秋色の)色紙を作ってみよう。
次回、その色紙を切って貼って絵を作ろうと子供たちに提案しました。具体的な「猫」や「家」などの絵を描くのではなく、形や線を楽しみながら色紙が作れるよう、”音”(今回は太鼓や鈴をの音)を聴いて形や線を想像して描いてみようと投げかけ、はじめたところ、子どもたちは同じ音を聴いてもそれぞれ違った個性豊かな線や形を描きはじめます。ジグザグ、グルグル、まる・まる・まる・・・・

以前のnoteで「真の創造性」についてふれましたが、子どもたちが思いや考えを表現するためには、それを形にする力が必要です。
小刻みに線の方向を変える、小さな丸を描くといった手首の細かい動きを彼らは日々のワークサイクルの時間に培い、この瞬間、自分のイメージを形にする力として発揮しているのです。


もちろん、この表現の時間は子どもたちが色々な素材や技法、楽器や画材にふれ、工夫したり、挑戦したりする時間でもあり、子どもたちに没頭してほしいと願う時間でもあります。


首や指の動き伴うモンテソーリの教具例

先ほど形や線を描いた子供たちが今度はクレヨンをローラーや歯ブラシに持ちかえて絵の具の伸び具合や混色の具合を確かめながら塗り広げていきます。
自分が描いた丸の中だけを塗る子、ローラーに3色同時につけてグラデーションを楽しむ子、クレヨンの線を絵の具でもう一度なぞってみる子など、様々です。道具や素材は危険でなければ自由に使わせます。プリンカップだってこの時間はスタンプです。
「どんな色ができるかな」「こうやって使ってみようかな」「あ、あれをまねしていようかな」と考えながら手を動かす子どもたちの顔はとても集中し、忙しそうです。そして、そうして出来上がった作品はとても美しく、おもしろく、かけがえのないものとなります。



私たちのMusic&Craft (Art)は、子どもたちがそれぞれの力を発揮し、試行を楽しみながら。
個性あふれる表現をする。そんな時間になるよういつも心がけています。


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