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薬を服用してのオープンマイク演奏

とあるオープンマイクに出る予定になっており、そのための心療内科受診でもあった。

「自分の力だけではもうどうしようもできない!プロの力を借りたい」そう強く思ったから。

平日は、広告代理店で、ディレクター・マネージャーとして忙しく仕事をしており、また3児の母であり、ピアノは片手間で、限られた時間で向き合うなかで克服していくのは、あるときから困難であると感じていた。

前日夜に服用したのはベンゾジアゼピン系の長時間型の薬。薬の説明書によると不安を軽減。
緊張するイベントの前日に服用「熟睡できるようにする薬、不安や緊張を和らげる薬」とある。

その日はよく眠れた気がする。
朝起きて、電子ピアノに向かう。
苦手な箇所の反復練習。

11:00〜13:00 の一緒に演るチームメンバーと現地近くの防音室で練習をするために向かう。

普段なら、向かう道でも不安で落ち着かないが
薬が効いているのか、普段どおりの感覚。
到着してからも、動悸などに悩まされず
落ち着いて練習が出来た。

本番1時間前。

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬(緊張場面の1時間前ごろに服用。不安を軽減。短時間型。)と
βブロッカー(緊張場面の1時間前ごろに服用。動悸、震えを軽減)を服用する。

13時すぎ。会場へ移動する。
この時点で全くドキドキしていない。
いつもならこの状況ならひどい緊張だ。

会場へついて、受付をし、席に案内される。
この時点でも大丈夫だ。

しかし。
順番はトップバッターだった。

はじめにトークがあり
実際ピアノへ向かう。

いつもよりは緊張していない
しかし…外しまくりコードは不協和音、せっかく作ったアレンジは指回らずボロボロ 全体的にボロボロ…

テンポだけはまあまあ守れた。
(緊張すると、心臓とリンクするようにテンポまでどんどん早くなる)

心臓の動きが安定していたのだろうか?

今回、自分の、「音楽との再会」をテーマに友人たちは色々組み立ててくれた。
そんなストーリーもくそもない
残念な演奏

…と思うと同時に

でも、それでも2〜3割は出来た、と思った。
あんなステージみたいな状況なら、普通は1割も出せない。
この、ほんのちょっとの、1割が2〜3割できた!
を積み重ねるしかないのだろう。(と考えての受診だったが、心療内科の先生も同じことを仰っていた)

あとから録画を聴いても
聴いていられないくらいひどい。。。

それでも。
「いつもよりはいい、」と思った。

明らかにボロボロなのに。
大丈夫だよ、と言ってくれる仲間たちに
打ち明けた。

「自分はどうも不安障害で、頑張ってきたけど、どうも自分の力ではどうにもならない。
今回薬を服用して参加した」と。

メンバーたちは、温かく
「うちら頑張ったよ!大丈夫。色々やってみよう!」そう言ってくれた。

メンバーには小学生の女の子もいる。
本当なら、この曲が大好きと言っていた彼女に、かけがえのない気持ちよさと達成感を与えてあげたかった。

でも実際は…。

みんな優しくて涙が出る。





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