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【11/20(水)開催】学生×企業人交流会『未来のはたらくー働くってどういうこと?』
こんにちは!インターン生のみぞです🧸
毎年開催される「グローカル人材フォーラム」に先立って実施している学生×企業人交流会。今年のテーマは『未来のはたらくー働くってどういうこと?』となりました!この記事では当日の様子をお届けします。
イベントはQUESTION7Fクリエイティブコモンズにて行われました。学生36名、企業人36名、計72名の方々にご参加いただき、賑やかな交流会となりました👏
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〇ゲストスピーカー紹介
今年の交流会のテーマは「未来のはたらく」です。「はたらく」を扱うにあたり、事業規模や業種、働き方の異なるお二人をゲストスピーカーとしてお招きしました。
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▼堀場 弾 氏/株式会社堀場エステック 代表取締役社長
誰もが知ってる京都を代表する大企業、堀場製作所のグループ会社社長を務める堀場さん。堀場製作所は外国人従業員比率60%以上、まぎれもないグローバル企業。京都で創業者の一家として将来を期待されている堀場さん。
そんな堀場さんが会社の経営者として日々向き合われている経営の取組みだけでなく、ご自身の個人としてのリアルな経験や想いも語っていただきます♪
▼小柴 美保 氏/MIRAI-INSTITUTE株式会社 代表取締役
東京で「MIDORI.so」というシェアオフィスを運営されている、場・コミュニティづくりの専門家です。3年前から京都に移住され、現在は京都⇔東京を行き来されながら生活されています。
去年開催された自分がどう働きたいかどう生きたいかを軸に「働く」に対する視野を広げたイベント『就職(してもしなくてもいい)相談会2023』では、300人以上の来場があり、多くの人に様々な働き方との出会いを提供しています。
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〇ゲストトーク
▼テーマ「未来の”はたらく”って?」
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「やりたいことと実現できていることのバランスって?」というテーマからスタートしたゲストトークは、小柴氏の外資系企業に勤めていたエピソード(ジョブ型雇用/成果主義)から、未来の/理想の”はたらく”における評価軸についての話題へと移っていきました。
行元:いかに想像力やクリエイティビティを発揮できるか、という話題がありましたが、ゲストのお二人は、未来の/理想の”はたらく”における評価軸についてどうお考えですか?
堀場氏:「長く働いているから給料が高い」ではなく「新しい発想をもって今までと違う成果をだすことで、そのことに対価をきっちり払う」という評価軸を取り入れていく必要もあると感じています。「成果を出した人により多くの給料を」という、いわゆるジョブ型雇用っぽい評価軸です。ジョブ型雇用の世界では、自分のスキルを磨かないと生き残れませんが、新しい発想って自分だけで考えても出てこないものですよね。個人での勉強はもちろん必要ですが、さらに人とのインタラクション、融合によって、新しい発想や協業がうまれる、face to face(対面)の環境によって生み出されるものだと考えています。
小柴氏:”人の成果”という部分に給料が生まれると、会社へのロイヤリティが落ちていくんじゃないでしょうか。ジョブ型雇用的な働き方が主流になると「なぜこの会社で働くのか」という部分がどんどん揺らいでいく気がしています。
堀場氏:確かに。そうなると、成果だけでなく、定量的に測れないものの価値がより大切になると思います。会社の文化や風土、その企業にいる社員さんの価値をどう高めていけるかだと思いますが、難しいですよね。
行元:なるほど。「自分次第でどこでもなんでもできるなら、この会社に残る理由ってなに?」という思いが生まれるのも当然ですよね。これからの社会や”はたらく”において、”何を残していくのか?”について議論していきたいですね。
未来の”はたらく”をテーマにすると必ずと言っていいほど話題にのぼる「ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用(終身雇用)」の問題。それに加えて、「何を残していくか?」というグローカルセンターらしい問いが出てきたところでゲストトークは終了しました。
〇トークセッション
ゲストのお二人それぞれの視点から”はたらく”についてのトークを広げた後は、参加者同士での対話の時間です。総勢72名の参加者がグループごとに分かれ、ゲストトークの内容をもとに、学生/社会人それぞれの視点から対話を深めていきます。
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▼グループごとにトークタイム
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トークタイムでは「未来に向けて、今、手放すもの/残したいこととは?」をテーマに、グループに分かれて対話の時間となりました。
難しいテーマだからこそ、学生も社会人も、それぞれ納得のいく言葉を探しながら、自身の気持ち/相手の気持ちに耳を傾ける、密度の高い対話が繰り広げられました。
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▼シェアタイム
トークセッションの後は、いくつかのグループから、対話の内容をシェアしていただきました。
Fグループ:
ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用についての話題では「違うものを求めるのが人間なんだな」と話していました。現在、アメリカはジョブ型雇用で、日本はメンバーシップ型雇用だけど、アメリカがメンバーシップ型雇用をしていた時代があると聞いて「どんなものにも”波”があったうえで、社会って回ってるんだな」と感じました。
手放すもの、残したいものについては、グループの中に”出社する”ことを手放したい人と残したい人の両方がいて、一つのことを手放したい人/残したい人の両方がいることが健全な状態じゃないかと考えました。
Dグループ:
手放したいものは、肩書き、先入観、不安感、
残したいものは、自分の軸、メリハリ、人生観です。
例えば「私は人付き合いは苦手だから接客業にはチャレンジしない」という先入観は、人生の選択肢を狭めてしまうことに繋がりますし、不安になって立ち止まって考えて込んでしまうより、とりあえず行動したほうが人生が広がるんじゃないかという結論になりました。
「自分の軸ややりたいことがあれば、環境に左右されない」ということも働くうえで、大きな要素だなと思います。
「3回生だから就活しないといけないって思わなくてもいいんじゃない?」という話題になったとき、ゲストの小柴さんに「京都で”のんびりゆっくり”していた時期や海外へ飛び込むことへの不安はありましたか」と聞いたところ、「”親の期待とかじゃなくて、自分の人生だから”という思いで決断してたので、不安はなかった」と、スパッと答えてもらえたのが印象的でした。
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参加者同士や、参加者とゲストとの対話のなか、それぞれの視点で”手放したいもの”と”残したいもの”についての対話を深められた時間となりました✨
▼Q&A
ゲストトークやトークセッションの内容を踏まえ、ゲストのお二人に質疑応答の時間をいただきました。
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学生からの質問:ジョブ型雇用が進むと、格差が生まれると思います。頑張っても報われない人や要領が悪い人が社会から認められなくなるという部分は、ジョブ型の弊害じゃないでしょうか。成果主義を取り入れて国際競争力を上げる一方で、格差や不平等感が生まれてしまうんじゃないかと考えています。可能性を見つける機会のない人はどうすればいいんでしょうか?
堀場氏:格差が生まれるのは実際に避けられないことだと思います。ただ「それが悪いかどうか?」と考えてみた時、「きちんとやってる人に対価がいくこと」自体は悪いことではないですし「きちんとやってるところに、いかに自分を持っていくか」という考え方に方向転換することも大切だと思います。つまり「できてないから悪い」という考え方ではなく、「いかに自分のできることをやり続けるか」という考え方にするということです。別に、できてないから見放されるわけでもないと思います。
社会、企業も常に競争しています。競争に勝てないと、企業の成長もありません。「どうやって競争に勝つか?」つまり「社員ひとりひとりが新しいパフォーマンスを出していかないといけない」ということは認識する必要があると思います。
ジョブ型雇用は、実際にアメリカで進んでいますし、日本もそれを後追いしている形です。しかし、50年ほど前に「日本の終身雇用は良い」と言われていた時期もあったように、時代に合わせながら何を大切にしていけばよいのか見極めることが真に必要なことではないでしょうか。
また、仕事だけがすべてでないとも思います。人生観、自分の軸を仕事以外に置いてもいいですし、それが仕事にいい影響を与えることもあります。私のモチベーションはサッカーをすることです。サッカーができれば仕事を頑張れるし、怪我でサッカーができなかった時期にはストレスで蕁麻疹が出てしまいました(笑)。人生を充実させていく中で、仕事以外にも、好きなことを続けることは大事だと感じています。
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学生からの質問:「仕事だけが全てじゃない」という言葉について、やりがいを持って働くのも幸せの形の一つですが、趣味など、働くこと以外に価値観を置くという働き方も認められた方がいいんじゃないかと思います。今後、”はたらく”の概念はどうなっていくと思いますか?
小柴氏:「3回生になったら就活をしないといけない」というプレッシャーって大きいですよね。自身が学生の時、選択肢が与えられていないように感じていましたし、今後はそのような雰囲気が変わっていけばいいと思っています。
私なりに「"はたらく"とはなにか?」と考えた時「未来を少しでも良くするために未来に進んでいくこと」が答えなんじゃないかと思います。未来を良くするためには、堀場さんのように精密な機械を作ることであったり、私みたいにシェアオフィスの運営であったりと、カタチは色々あると思いますが、根底はみんな同じだと思います。
自分の軸ややりたいこと、というワードも挙がっていましたが、それらが学生の間に見つからなくても、寄り道しても許される社会なら、セーフティネットがある社会なら、もっと自由に生きやすくなるんじゃないでしょうか。”ロールモデル”という言葉もなくていいんです。いろんな人のいいところを真似すればいいし、優先順位は自分で決めればいいんです。大事なのは、自ら選択できることだと思います。
義務教育から大学進学まで、自分自身で選択する機会は極端に少ないのが現状です。会社という組織に委ねてもいいし、自分で何かを始めてもいいし、途中で選択が変わったっていい。それを自分で決める、自ら作っていくことが大切なことだと考えています。
”はたらく”を切り口に、ゲストや参加者の働き方だけでなく、人生や社会構造の話にまで広がる、非常に濃く有意義な時間となりました!
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〇インターン生みぞの感想
私も気づけば大学3年生となり、就活を始める時期となりました。「就活しないといけない」というプレッシャーは感じつつも、いい意味でマイペースに就活を進めているところです。
そんな私にとって、小柴さんの「自分で決めることが大事」という話題は、私にグサッと刺さった部分でもあります。周りの雰囲気に流されるって、めちゃくちゃ楽な決定の仕方ですよね。とりあえず大企業を受けてみようか、とりあえず周りに合わせてこの業界を受けてみようか……そういう風に決める方が、自己決定のエネルギーも少なく、また、失敗したとしても自己責任にならず、「いや~ほんとは○○したかったんだよね」なんて言えばいいので、とても楽なんです。
ですが「自分の人生を生きる」って、そういうことじゃないですよね。しんどい時もあるけど、能動的に自己決定していかないと、自分にとっていい未来を掴み取れないような気がします。私が今後も残していきたい軸は「自分のことは自分で決める」という部分です。
また、他者の決定を尊重する社会、誰かが失敗しても自己責任と見放さずに助け合える社会であることも、自己決定のために必要な要素だなと思います。自分の決定を批判されたり、失敗したら助けてもらえないような社会で自己決定なんてできませんよね。だからこそ、まずは自分が、他者の決断を尊重し、助けられる人になりたいなと思いました💞
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〇告知
▼「第12回グローカル人材フォーラム」開催のお知らせ
今回の学生×企業人交流会は、大学間連携共同教育推進事業「産学公連携によるグローカル人材の育成と地域資格制度(GPM)の開発」令和6年度成果報告会『第12回グローカル人材フォーラム』の開催に先立って実施したものです。
グローカル人材フォーラムとは京都市内のGPM(グローカルプロジェクトマネジャー)を実施する大学においてPBL(課題解決型学習)の実践を積んだ学生たちの他流試合となる成果報告会で、毎年2月末の恒例イベントとして多くの方にご参加いただいております。12年目となる今年度も2月21日(金)午後(13:00~を予定)に佛教大学紫野キャンパス(1号館3F)で開催する予定です。グローカル人材フォーラムで成果報告(12チーム出場、分科会形式)を行う学生も今回の交流会にたくさん参加してくれました。今回の交流会のような参加者全員によるワークショップも開催するので、ぜひご関心のある方はフォーラムにご参加ください(無料)。フォーラム終了後には、懇親会も開催しますので、発表学生と直接交流できる機会もあります。詳細につきましては、12月下旬ごろにグローカルセンターのHPにUPしますので、ご覧ください。多くの方のご来場をお待ちしております!
⭐️グローカル人材フォーラムについての詳細はこちら⭐️
【お問い合わせ先】
NPO法人グローカル人材開発センター(担当:外崎、吉田)
e-mail:info@glocalcenter.jp
Tel:075-411-5010
大学間連携共同教育推進事業「産学公連携によるグローカル人材の育成と地域資格制度(GPM)の開発・運用」2024年度成果報告会『第12回グローカル人材フォーラム』事務局
その他、今後のイベントでも、みなさんとお会いできることを楽しみにしております!
執筆者
グローカルセンターインターン
溝川 彩夏