見出し画像

【後編】グローカルセンター10周年記念式典REPORT~トークセッション編~

皆さんこんにちは!レポート後編を担当する、インターン生の みぞです🐶

先日、7月7日にグローカルセンター10周年記念式典が開催されました。
この記事では、インターン生よっぴーさんによる前半「パネルディスカッション」のレポートに引き続き、その後に行われた分科会形式のトークセッション以降の様子をお届けします。


☆昼の部 前半の記事☆はこちらから👀

前半の様子まとめ
「昼の部」前半では、グローカルセンターの10周年をお祝いするビデオメッセージが様々な方から届きました。また、パネルディスカッションでは、ウスビ・サコ先生(京都精華大学 前学長/全学研究機構長/人間環境デザインプログラム教授)と中村多伽さん(株式会社taliki代表取締役CEO/talikiファンド代表パートナー)にお越しいただきました。パネリストのお二人と、グローカルセンター代表理事の行元さんが一緒に「偉い大人の『偉さ』の定義って?」「大人は全然『自分の失敗』を話さない。でも、若者が参考にしたいのはその失敗の経験じゃないの?」と、日本の教育や大人、社会について「ここが変だよ!」と思うことを話していただきました。

グループにわかれてトークセッション

↑グループで描いた模造紙のレイアウト

パネルディスカッションの後は、Hilaさんのモデレートで、グループに別れて分科会形式のトークセッションが行われました。各グループに学生や社会人がまざり、パネルディスカッションで触れられた「教育のここが変だよ!」というテーマを引き継ぎ、理想の未来とそのためのアクションについて、Hilaさんに指名されたホストの協力によりグループで対話を深めました。

ホストに突然指名された大学生~社会人の方々✨

「パネリストの話を聞くだけ」では終わらない昼の部後半は、参加者も一緒になってインタラクティブに‥‥高校生・大学生から社会人まで、そして日本語だけでなく英語やフランス語まで飛び交う、とてもグローカルらしいセッションとなりました✨

「残り3分です!」の様子

共有タイム

共有タイムでは、各グループで作成した模造紙を使ってポスタープレゼン風の共有となりました。模造紙にもそれぞれのグループの個性が溢れています✨

それでは、各グループからのプレゼン内容をご紹介します。

①「教育」の現在(ここが変だよ!なんでやねん!)
・学校の校則っておかしくない?メイクは校則で禁止されてるのに、社会ではメイクすることがマナー。学校と社会が要求することが矛盾している。
・学校ではルールを守ることが重要視されており、できることの幅が少ない。なのに社会に出てから「やりたいことをやっていいよ」と言われても、どうすればいいのかわからなくなってしまう。みんな真面目すぎる!
教育を受けられることが当たり前じゃないことをみんな気づいていない。
・大学に行く意味が見出せずモヤモヤしている。
・教育現場で働く人が「教育以外」を負担する割合が大きすぎる。
・学校では同年代以外の人と関わることが少ない。
・学校がクローズドな空間。社会との関わりを持てない。
運動会の種目が昔からずっと変わらない→新しことを積極的に取り入れられていない学校の仕組みの徴表なのかも。
・全て平均点以上のオールラウンダーを目指す風潮がある。出る杭は打たれるし、できないことがある人は劣等感を抱いてしまう。大学に出てからしかやりたいことを学べる環境がない。

英語でディスカッションを行ったチームも!マリから見た日本の教育の視点も。

②未来(こんな未来になったらいいな)
・バケツ、受け皿を整えよう
・入試の評価のシステムは変えられる(5教科以外の評価を入れる)か
・教育者が自分なりのイノベーティブなことに取り組めるようにする
・自由な選択ができる社会。素直に発言できる社会
・メタバースなどを活用して、いろんな世代の人が交流できる社会
・生徒が話す機会ももっと欲しい。「正解」にとらわれなくていい場所で話したい
・未来を良くするための行動や議論が「意識高いね」って距離をとられない社会がいいよね
・やりたいことを見つけて、チャレンジしていく。そんな機会を知ることができる社会
Enjoy! Have fun!

③アクション(理想の未来に向けてすること)
・若者の意思を尊重すること、選択する意思を持つこと。
・教育者と学生が素直に話し合う場を作る!
・学校(学生)と社会(社会人)が繋がれる場所を作る!
・グローカルみたいにいろんな人が集まるオープンな場の知名度をもっと上げていきたい。
・何を言っても大丈夫な空間、関係性になれるように。
数字だけじゃない評価のカタチが広がったらいいな。
・放課後を自由な時間にしたい。
・私が学校のキャリアアドバイザーになります!
答えがない問いの「答えの探し方」を教えるのって大事
・いろんな人の人生を学ぶ!「失敗しても大丈夫だよ」というメッセージ。
・自分が「こうありたい」を深掘りしていく。自分がやりたいことを「これやりたいんだ」って、どんどん発信していく。まずは自分が変わる!
・まずは教育者側の働き方を改革する。
・シルバー人材を活用する!

社会と学校の間にあるギャップ。そして、目まぐるしく変化していく社会の中で、学校の制度や評価基準は変わらないまま。そんな課題をそのままにしておくのではなく、ぜひみんなで一緒にアクションを起こしていきましょう!

昼の部 締めの挨拶 榊田さんもご登場✨

パネルディスカッションとトークセッションを終え、昼の部も終盤となりました。昼の部の最後には、グローカルセンター代表理事の行元さん、そして、京都信用金庫理事長で、前グローカルセンター代表理事の榊田さんからの挨拶がありました。

行元さん(グローカルセンター代表理事)一部抜粋
 今までやってきたことを大切にしながら、どう改善していくか。次の10年でやっていきたいことは、今日出た色んな課題、やってみたいこと、チャレンジしたいことを日常の活動に落とし込むことです。
 今日のパネルディスカッションにもあったように、みんなが感じている疑問を、社会側がどう受け止めるのかという視点も大切です。発表して終わり、聞いて終わりにはしたくありません。例えば、今日来ている企業の方の社内の活動で何かできないかを考えてみたり、連携の可能性を探してみたり。イベントをイベントで終わらせずに、対話をしながら実践していき、今日のような風景をあたりまえにしていきたいです。私にとっての榊田さんや中谷先生のように、たった一人の大人がちょっと聞いてくれるだけで「自分にはできない」と自分の中で閉じていたものが、ぱっと開かれるものです。今日来てる学生さんは、今日ここにいる大人に話を聞いてもらって、背中を押してもらって、大人の方は学生の話を一生懸命聞いていただきました。人との出会いの可能性は無限大で、ここにいる皆さんが揃ったらできないことなんてないと心から信じています。そして、グローカルに来たら、自分の中で抱えていた可能性をオープンにして、自分自身を受け入れながら進める居場所になりたい、勇気になりたいと思います。

榊田さん(京都信用金庫 理事長・グローカルセンター前代表理事)
 みなさん、グローカルの10年目のお誕生日のパーティーに参加していただいてありがとうございます。この10年は平坦なものではなく、浮き沈みがあり、ドラマがあり、人の喜怒哀楽がありました。そして人と人が絡み合って歴史になっていく。グローカルがこの10年の歴史を作っていけたのは、グローカルの活動に関わってくださった全ての皆様のおかげです。本当にありがとうございました。
 今日は10年を振り返り、お祝いをする場ですが、これからの10年のジャーニー・アドベンチャーに向けて出発していく日にもしたいと思います。そして、この旅は、皆様にとって未知の旅です。暗中模索、先なんて見えません。こうしないといけない、なんてことは何もない。偶発性、偶然の出会い、日々時々の感性を大事にしていたら必ずいいことが起こります。それは計画して行うものではなく、うれしいことが起こった瞬間に「やった!」と思えればそれでいい。そんなことを大事にしながらグローカルのスタッフは、グローカルセンターを宝物のように大切にしてきました。私が中谷先生と一緒に作ったグローカルを大切に育ててくれていることに感謝しています。このQUESTIONのStudents Labには色んな想いが詰まっています。「ここに帰ってきたら仲間がいる」。そんな場所を大事にしていってほしいなと思います。
 気の合う仲間たちだけがワイワイする場所じゃなくて、自分と違う人と出会う場所でもある。多少違和感があっても新しい世界の人と出会う、積極的に自分から半歩踏み出してBoundariesを超えていく。そんな姿勢を大切にしていけば、また新しい出会いに繋がり、自分の中の発見が生まれる、そんなQUESTIONビルだと思います。
 金融機関の者である私が言うのもおかしなことかもしれませんが、お金なんかで人は動きません。人と人のハート。愛、情熱、ロマン、未来を思い描く気持ち、それに共感する気持ち。こういったことでしか、これからの世の中は動いていかないと思います。そうするためには、みんなが自覚的でないといけない、感性を研ぎ澄ましていないといけない。そのためには、経験しかありません。失敗も葛藤も全部含めて、たくさんの経験をしてください。他の人と比べない、自分は自分らしくある。そんなことが大事なんだと思いますし、グローカルの周りにいる人たちは、みんなそのように、アイデンティティを持った人、隣のひとに感謝の気持ちを送ることのできる人の集まりです。そんな人を信じてほしいなと思います。
 今から12年ほど前。中谷先生と、当時学生だった行元さんと出会ったことが、グローカルセンターの始まりです。それから現在まで、グローカルセンターを支えてくださった個人、団体の皆さん。本当にありがとうございます。現在のグローカルセンターは誰か一人の努力でなしえたものではありません。みんなが想いをよせて、みんなのものを持ち寄ってくれたから、このコミュニティがあります。グローカルセンターは決して(物質的に)豊かとは言い難いですが、それよりも大切な、みなさんとの「共感」「思い」でつながっています。お金には代えられない資産がグローカルセンターにはあります。これを宝物のように引き継いでこれからも頑張っていきます。

大盛況【夜の部】の様子!

会場は変わって、18時からはQUESTIONビル8階「DAIDOKORO」で、軽食・ドリンク付きの夜の部も開催されました!わいわい賑やかに、若者から社会人までが楽しめる場となりました。

Hilaさんによるクイズ大会の様子!クイズでこんなに盛り上がれるのですね!
主に高校生たちが有利な問題です(大人にはすべて同じに見えるキャラクターが続く…
「キョウシン(京信)」さんと聞いて塾だと思っていた高校生たち(笑)

改めまして、グローカルセンター10周年記念式典、昼の部・夜の部にご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。またお会いしましょう!

インターン生 みぞの感想

今回、10周年イベントの準備や運営に関わらせていただき、グローカルが歩んできた10年間の重みを感じました。当時学生だった方が社会人になっても関わってくださっていたり、グローカルスタッフとの思い出を懐かしそうに語ってくださったり。たくさんの方から届いたお祝いの言葉に感動しました。

また、私がグローカルと関わってから約3年以上が過ぎ、高校生プログラムで関わっていた後輩も会いに来てくれて、グローカルの歴史の中に、確かに自分がいるんだと実感するとともに、とても感慨深い気持ちになりました。

私が高校2年生の時にグローカルと出会い、学校というクローズドな空間から飛び出して初めて見える景色に衝撃を受けました。偏差値以外の価値観のものさしがあること、同じ高校生が「起業したい!」「学校の先生になりたい!」と目標を持ってキラキラ輝いていたこと、「社会を良くしたい」という想いをもって活躍している大人と直接話せたこと……そのすべてが私にとって新鮮なものでした。

トークセッションで「学校と社会のつながりがない」と多くの方々が話していたように、実際に学校の中で社会と関わることのできる場面は決して多くないと感じています。そんな中で、グローカルは学校と社会の間に立ち、境界線を越えてそれぞれを繋ぐ場を作っていて、誰かの人生を変えてしまうような出会いが生まれることもあります。今回の10周年イベントは、そんな場を作ってきたグローカルや関係者の皆さんに、改めて尊敬の気持ちを抱く機会となりました。

グローカルの10年の軌跡を振り返り、これからの10年を見つめた10周年イベント。私は今後数年間、そしておそらくそれ以上の間、グローカルと関わることになると思います。若者も大人も、みんながワクワクして過ごせる社会のために、グローカルに何ができるのか、私にどんなことができるのか。たくさん考えて、実践することを繰り返していきたいです。怖がりな私にとって、チャレンジすることはとても不安なことで、一歩踏み出す勇気を持てないこともあります。けれど、グローカルの大人は「失敗しても大丈夫!やってみなよ!サポートするよ!」と、勇気と元気をくれて背中を押してくれるひとたちです。そんな皆さんに感謝をしつつ、自分にできることを精一杯頑張っていきます。

最後になりましたが、10周年イベントに参加していただいたみなさんをはじめ、これまで関わってきてくださったみなさん、ありがとうございました。これからもグローカルはたくさんの取り組みを続けていきますので、どうぞよろしくお願いします。また皆さんとどこかでお会いできるのを楽しみにしております。

グローカルセンター インターン生
溝川彩夏

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?