「BLUE TREEの梅酢のふるさと 紀州みなべ町」BLUE TIMES vol.3
Aです。
今回は、私たちBLUE TREEの梅酢のふるさと
みなべ町のご紹介をします。
日本一の梅の生産地である和歌山県みなべ町。
紀州南高梅、紀州備長炭のブランドのあるこの地域では、2015年12月にFAO(世界食糧機関)に
「みなべ・田辺の梅システム」世界農業遺産に登録されました。
私たちBLUE TREEの梅酢は、
ここみなべ町の中でも1番山奥に位置し、
自然豊かな里山の広がる「旧清川村」で
生産されています。
私Aがこの地を初めて訪れたのは、2015年5月。
これまで、水田転換畑の雑草の研究や農家を訪問して農業誌のコラム作成をしたり、、
当時ちょうど、山間部の地域おこしの調査場所を探していましたので、世界農業遺産の申請中と聞いてどんな地域だろうと興味を持ちました。
大学の先生から教えてもらった地域の案内役に連絡すると、早速連絡があり、その週末に現地入りの対応をいただき、、
3年間住み込みじっくり探究しました。
そこにはこれまで訪問した農業現場の常識を超える別世界が広がっていました。
世界中どこを探してもこんな急な傾斜で作業する農家はいないだろうと思うほど、農地の傾斜が急で、まさにガケ。
こんな土壌で作物が育つのかと思うほど、
ガラガラの礫質で表土が浅く植物の生育もゆっくりだそう。
そこには、一見不利に感じる自然環境を上手に生かした巧みの知恵や世代を超えて受け継がれた伝統技術があり、、
そして、印象的な価値観と出会いました。
"恩送り"
誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。
この地域の方に、「この地域で受けたご恩は、わたしには返さなくていいから、またほかのだれかに与えてくださいね」と言われました。
こんな考えをもち、そして行動に移せる地域がこの日本の、身近な和歌山にあったんだととても誇らしく思いました。
おそらく、この地域では、山づくりを始め、炭づくり、米づくり、そして梅づくりの日々の暮らしにおいて、江戸時代の400年以上前から自然に生かされていることを決して忘れず、当たり前のように粛々と感謝の気持ちで向き合い行動し、失敗も繰り返しながらそうやって何世代にもわたりその時代に対応しながら受け継がれてきたのだと思います。
今の世の中、今さえよければいい、自分さえよければいい。どうしてもそんな雰囲気なので、恩を受けるということ自体が少ないかもしれません。
なので、
私がこの地域でいただいたご恩をもちろんその地域に還元していくことはもちろんのこと、またほかのだれかにお送りし、それがどんどん広がっていくことでもっともっと素敵な世の中になったらなあと思います。
そのためにも、
そういった思いでできたこの地域の産物を応援していきたい。
このBLUE TREEの梅酢には、
そんな気持ちを込めて向き合っています。