IMD国際競争ランキング(1) 〜 日本のランキング34位を日本人として納得できるか? N51
今年もIMDの国際競争力ランキング(The IMD World Competitiveness Ranking)が発表された。IMDは世界を代表するスイスの経営大学院で1989年からこのランキング付けをしている。今年の日本のランキングは34位だった。私の見方ではグローバル化を正として評点をつけるために日本は非常に不利な立場にある(グローバル化を拒否する行動がマイナス評価になってしまうため)。また今回のランキングは特にコロナ状況下ということもあり今回は小回りのきく小国にランキングが有利に反映されたとのことだ。念のため過去の5年間のランキング推移は下記のようになっている 。
多くの日本人はこのランキングはおそらく受け入れがたいと察する。評価の方法の妥当性などを問いたくなることだろう。しかしあまりランキングは気にする必要はないと思う。ある意味、日本はあえてグローバル化を避けている戦略をとっているとも言えるのでランキングの低さで不利益を被ることはない。むしろこだわるべきはランキングを評価した個々の競争力の要素だと私は考える。
下記のように大きく4つに分類され、Economic Performance、Government Efficiency、Business Efficiency、Infrastructureに分けられる。特に1つ目のEconomic Performanceは雇用もしっかりしており内需は手堅く対外投資もきちんとできており、日本人の実感にある経済準大国としての適切な評価を得ている。また2つ目のGovernment Efficiencyは規模の大きい国ゆえの限界や保守的な日本ゆえの落第点なのでとても納得がいくところだろう。
ということでこのランキング評価は比較的納得できることを理解した上で残りの2つを見てみたい。
3つ目のBusiness Efficiencyだが恐ろしく評価が低い。Productivity & Efficiencyが55位、またLabor Marketが45位であるゆえ政府も働き方改革とか生産性向上とか声高にする理由がよくわかる。まさに日本の働き方しか知らない日本人に何故こんな低評価を受けているかを外国の働き方の具体例をNoteに投稿して変革の示唆をすることが(勝手ながら)自分が少しでも貢献できることだと改めて思う。そしてManagement Practicesについても同様だが、これに関してマスコミは全く批判をしないが、マスコミが知らないだけなのか、批判をすることを恐れているのかよくわからない。私は多くのサラリーマンはおかしいと気がついていることだと思う。これに関してもマスコミがしない(できない)役割としてNoteで発信していくことがこれからの日本を作ることと信じて情報発信をしていこうと思う。
4つ目にBasic Infrastructureだが、私は注視すべきはEducationとScientific InfrastructureとTechnological Infrastructureだと思う。20世紀後半までは日本は科学立国だったし教育立国だった。海外に出れば日本人と言えばテクノロジーという偏見の目でよくみられたものだが、今となっては他国にその席を譲ってしまった。特にEducationが32位ということに対して驚きを持つ人が多いと私は信じたい気持ちとその方々に何故32位なのかを説明したい気持ちがある。日本と海外の双方の教育を受けた経験より世界のレベルの高さを説明したいし、海外で教育を受けた人が日本を小馬鹿にする人がいる理由を説明したい。これも追ってNoteで投稿したい。
最後に今年は全体の説明の中で日本に関するコメントは一言もされなかった。日本への関心が低くなっている傾向の証であることは残念で仕方がない。常に世界を意識してNoteに投稿をしたい。
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