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宮本武蔵と佐々木小次郎
巌流島の決闘で有名な二人ですが、ご存知のように宮本武蔵が勝ちました。
でもその勝ち方は、卑怯といえば卑怯です。何時間も待たせて、相手をイライラさせて、その上武蔵の方は刀ではなく、櫂(かい/オール)で戦いました。
これで本当にどちらの剣が強いのか決めたというのも不思議なものです。
もしも時間通りに行き、もしも剣で戦ったら、もしかしたら佐々木小次郎の方が強かったのではないかと思います。
ただこの卑怯では?という価値観は、正々堂々という「武士道」にそぐわないと感じる今の私たち視点のものです。
以前読んだある本によると、武士道なるものは武士が戦う必要がなくなった平和な
時代に、精神論的に生まれてきたもので、巌流島の決闘の頃には、ある意味どのような手段を使ってでも「勝てば良い」という文化だったというのです。
このように同じ日本においても、時代背景によって、価値観はどんどん変わってきました。
時代背景だけでなく、地域性によっても、この価値観は異なります。
最近では、ドラッグが顕著ですが、これだけ仲の良い日本とアメリカでも、マリファナに対する考え方、価値観は全く異なっています。また性に関する考え方も、全世界的に見ると地域や文化で全く信じられない価値観を持っています。
そんなことは「当たり前だ」とみんな思っていても、私たちはそれぞれの価値観を「よりどころ」、「基準」として物事を判断しているため、自分の価値観と異なった事象が起こると、「驚き」だけに留まらず「嫌悪感」「拒否」「否定」といった意識を持ってしまうものです。
日本の土壌において、異なった文化で育った外国人と一緒に仕事をすると、その感情がさらに強く出てしまいます。『ここは日本だ!日本の文化に従え!』的な思いが根底にあるためです。
でも、外国人と一緒に働くようになった理由、目的は何だったのでしょう?不要な人なら雇わなかったはずです。気持ちを落ち着けて、さまざまな視点で物事を見つめ直してみましょう。もしかしたら、佐々木小次郎視点で相手を見つめているかもしれません。
思い出してください。勝ったのは、宮本武蔵だったことを。
異文化コミュニケーション研究所(R)
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