1年2ヶ月ぶりのHug(ハグ)
4月27日(火)、CDC 米疾病対策センターは、新型コロナウイルスワクチンの接種に関する新たな指針を公表。必要な回数の接種を終えた人は、屋外でのマスク着用は原則不要とした。
この発表があった翌日、NYでは晴天な上に夏のような気温。
ワクチン接種が着実に進み、人との触れ合いを恋しく思っていたニューヨーカーたちの心の中にも夏がきたかのようなシーンに偶然遭遇した。
最低週1回は行っているUpper East SideはMadison Avenueの定点観測で見かけたのがこの光景。
鮮やかなオレンジレッドのパンツスーツさんと、アイボリーホワイトのスタイリッシュなコートさんの約束しているわけでもなく、偶然ばったり出会ったシーン。
電話で喋りながら歩いてくる、鮮やかなオレンジのパンツスーツの女性がいると思って焦点を当てていると、手前にアイボリーホワイトのコートを着た女性が映り込んでいる。
どうやらこの二人は全く約束などしていた訳でもなく、まさに偶然久々に遭遇した模様。とても驚いて喜びを溢れさせながら、互いに近づいていく。
そして久々のハグ。
昨年の3月から、ハグはもちろん握手さえしない時間が流れた。ざっと計算するに1年2ヶ月。西洋文化の中では日常的だった人との触れ合いが、突然なくなった異様な時間だった。
ちなみに、昨年こんな投稿をしている。
そのような長いトンネルも、やっと出口が見えてきた。
4月27日のCDCの発表に次いで、4月29日NY市のデブラシオ市長は「7月1日にNYCは本格的に再開する」と宣言したのだ。
勿論まだまだ油断はできないし、予定は未定であることも重々承知。だが、確実に着実に再開の日は近づいているし、その進化は目に見える形で私たちの前に存在している。
少し前ならできなかった、素敵に装い、スニーカーではない靴を履いて出かけること、そして街で偶然久しく会っていなかった既知の人と遭遇することが、ワクチン接種が進み緩和されてきた。この禁止事項山盛りの長く苦しい時間を、団結して乗り越えてきたニューヨーカーたちを象徴するような、この喜びに溢れた瞬間、思わず切り取ってみた。
いい日だ。