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「安倍首相の「資料トントン揃え」は百害あって一利なし」:『AdverTimes(アドタイ)』連載 vol.8

AdverTime(アドタイ)の連載8回目 は、8月9日長崎での記者会見(質疑応答)時の、とある行動について。

「広島と長崎でのスピーチが酷使していた」とか、「スピーチライターもっと良いもの書け」とか、「記者からの質問への回答にすでに原稿があってそれを丸々読んでいる」とか、色々言われているが、もっと大事なことを皆さん見過ごしている。

それよりももっと大問題な、話し手の無意識下の行動が引き起こす事柄がある、と言うことに言及した。

日常とは、いざと言うときにこそポロッと露呈する。余裕がある時は良いが、精神的にギリギリになった時やホッとして気が抜けた時に、その人の日常が顔を出す。それがその人の人となりを良い方向で伝えるものであれば良いけれど、そうでない場合が非常に多いのが事実。

テレビで見る企業トップの会見も、話終わった後がお粗末な方々がワンサカいる。筆者もクライアントにその辺りのアドバイスをすることが非常に多いのだが、なかなか修正されない方も少なくない。もっと大事なことがあると思っていらっしゃるのだろうが、今回のように隠しておくべきことが漏れる恐れだってあるのだ。しかも、話終わった後の様子を見れば、本心や心理状態が手に取るようにわかるとも言えるのだ。

直接の知り合いではない不特定多数の目に晒される役目の人は、姿が見えなくなるまでが請負った仕事。小さい子にわかるように言うのであれば、「お家に帰るまでが遠足です」だ。

一旦現れてしまったものは事実になり、取り繕えない。

日常の無意識に行っている当たり前の行動や仕草を、この機会に見直してみて欲しい。


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