お金がなければ愛は生まれない?「かけてくれた時間」こそが愛でしょ
「お金がなければ愛なんて生まれないんだから、お金に余裕のある人と結婚しなさい」
母には、ずっとそう言われてきた。
実家はお金持ちじゃなかったけど、特別貧乏すぎるってわけでもなかった。
何不自由なく育ててくれたし、母は毎日美味しいご飯を作ってくれた。
食べるものに困ったこともなければ、毎日学校にも通えた。
欲しいものは中々買ってもらえなかったけど、誕生日にはケーキを食べさせてもらえたし、クリスマスはうちにもサンタさんがきた。
けど、子供のころの私は「お金がなければ愛なんて生まれないんだから」という母の言葉に、妙に納得してしまっていたのである。
お金のない家庭と、お金のある家庭の差
私には、いとこが多かった。
いとこたちは割かし裕福な家庭で、自分といとこの生活の差に、確かに“お金がないと愛は生まれないんだな”って納得をしている自分がいた。
「うちはうち、よそはよそ」じゃないけれど、なんとなく、お金のあるいとこの家庭の方が幸せそうに見えたのである。
フルタイムで働いていた母はいつも忙しそうでピリピリしていて、私の話もあんまり聞いてくれなくて。
専業主婦やらパートタイムで働くいとこのお母さんたちの方が、余裕があって優しそうに見えた。
裕福ないとこの家にお泊りしたとき、マヨネーズのかかったお肉たっぷりの野菜炒めや、名前入りの大きなオムライスが出てきた。
肉なしの野菜炒めや豆腐鍋ばかり食べていた私は、それが羨ましかった。
目の前にあるものしか見れなかった子供の頃の私は、自分の母がどれだけ私を想って、働いて、時間をかけて、大切にしてくれていたことなど知らなかったから。
お母さんが言っていた
「お金がなければ愛なんて生まれない」
それってこういうことなんだなって、周りの裕福な家庭との差を目の当たりにして納得してしまっていたのである。
かけてくれた時間こそが愛
子供の頃の私は、目に見えるものだけで「うちにはお金がないから愛がないんだ」と判断をしていた。
けれど、大人になって気づいたことがある。
お金なんかよりも、相手が自分に“かけてくれた時間”こそが愛なのだと。
恋愛でもよく、
「お金で愛は買える」
「使ってくれたお金と愛情は比例する」
「格安店しか連れて行ってもらえない女は価値が低いから」
なんてよく言われるけど、私はそうじゃないと思ってる。
中にはお金で買える愛だってあるんだろうけど。
一番重要なのは、“時間”なんじゃないかなって。
例えばさ、
高級レストランのフレンチ料理より、手料理の方が愛だと思うの。
ブランドもののバックより、お手紙の方が愛だと思うの。
少なくとも、私はね。私的理論ね。
手料理って、食材を買って、切って、炒めて、煮て、盛り付けて…時間がかかるよね。
お手紙って、便箋と封筒を選んで、何を伝えようか考えて、それを文字にして…時間がかかるよね。
相手が自分にかけてくれた時間こそが愛なのかなと。
そう思うのです。
お金=愛じゃない、と言いたいわけじゃない
でもさ、根本を辿るとさ、お金を稼ぐのにも時間がかかるよね。
お給料を稼ぐのだって、毎日時間を削って働いているからこそ、対価が貰えるわけで。
つまり、お金だって愛とも言えるわけ。
お金=愛と結びついているわけではなくて、お金を稼ぐために使った時間こそが愛なのかなと、私は思う。
「彼女に喜んでもらいたいから頑張って働いて欲しがっていたものを買ってあげたい」
それって愛!めっちゃ愛!!
買ってあげるために自分の時間を割いてお金を稼いでいるわけだから。
だから、お金=愛っていうのもやっぱりあながち間違っていないと思うのです。
お金で時間は買えない
もちろんお金も愛に直結してる。
でも一番注目してほしいのが、時間はお金じゃ買えないってこと。
いや、「タイムイズマネー」という言葉があるくらいだから、考え方を変えればお金で時間を買うこともできるし、タイムイズマネー精神私自身めっちゃ好きだけど…。(小声)
けど、「時間を買います!」チャリン!って言って簡単に買えるわけじゃないし、
過ぎた時間はお金じゃ買えない。
だからこそ、かけてくれた時間こそが愛なのかなと思うのです。
私の母だってきっと、私に不自由な生活をさせたくないから、自分の身を削って働いてくれていたんだと思う。
そこには、私を「幸せにしてあげたい」という母の愛が確かにあったわけで。
忙しくて私の話はなかなか聞いてくれなかったし、一緒にお出かけなんて滅多にしたことがなかったし、家族でディズニーランドに行ったことすらなかったけど、
それでも、“私のために身を削って働いてくれていた時間”こそが、母からの愛なのかなと思うのです。
相手はあなたにどれくらい時間をかけてくれた?
相手からの愛が感じられなくて不安になってしまうとき、冷静に、「あの人は自分にどれくらいの時間をかけてくれたのか」を考えてみるといいのかもしれない。
愛って、目に見えるものだけじゃない。
目に見える愛にしか気づけない人にはなりたくないよね。
例えばさ、
いつも安いお店にしか連れて行ってくれない彼氏でも、毎回時間をかけてお家まで見送ってくれてるな…とか、
ブランドものなんてもらったことないけど、それでもいつも私が喜ぶものを…って時間をかけてプレゼントを選んでくれてるな…とか、
考えてみたらたくさんあると思う。
大切なのは、形だけに囚われすぎないこと。
見えないところにも、きっと愛はたくさん眠ってる。
不満がひとつあったら、満足をひとつ探してみたらいいんじゃないかな。
そういうバランスを考えれば、ちゃんと愛に気づけると思うんだ!!
※穂乃花的理論
まぁでも、お金があると余裕が生まれる=愛が生まれる っていうのは間違っていないと思う部分でもあるんだけどね~~~。
あ~~もう、愛って難しいね~。
愛ってなんだろう。