雪と月あかりの夜
ねえ もうちょっとわがままに
生きてもいいんじゃない?
何度目だろう ぼくは僕だけど
君のこと好きになるのは
ぼくのわがまま?
ねえ たまに夢をみるよ
君を夜空に連れ去って
銀河鉄道の切符を買うんだ
音も止まった座席にふたりで座って
星が尽きるまで話をしようよ
今日は月も太陽も
流れる星の一部だね
おやすみなさい いい夢みようね
君が眠るまで 僕は起きておくから
不安に感じることなんて何もない
明日も笑える初めの一歩
一緒に踏み出してあげる
だから手を握ってよ
夜はとても綺麗だよ
ぼくの知らない君が
知らない誰かと笑ってる
そのことを想像して
すこし痛いのは
ぼくのわがままだと思う
君を好きになるってことは
君の幸せを願うこと
窓のない部屋に閉じこめて
鍵をかけることではないよ
静かな寝息と
君のなかに流れる星空を
全部受けとめて包んであげる
僕のなかに流れる星空を
針で繋いで編んだ
天鵞絨の毛布だよ
あたたかい夢の話と
君の好きな花の香りのする
朱色の毛布
ねえ もうちょっと
わがままを言ってもいいよ
君が誰かのためじゃなくて
君のために生きているのなら
ぼくのわがままは
君の夢のなかに 溶けていけるかも
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