「ゴジラ×コング 新たなる帝国」を見ました※ネタバレあり
はじめに
去年の末から今年にかけてはもう世界を股にかけたゴジラフィーバーでまばゆい輝きを見せていた中、その中でも見るからにバカ映画だろお前!!!!!!という雰囲気を醸し出していた
「ゴジラ×コング 新たなる帝国」がいよいよ公開されました。
日本が人類の脅威としてのゴジラ路線を継続する中、平成を感じさせるVSシリーズ路線を貫いていた海外ゴジラとしてはこの予告がまあ…正しいけども…!!勢いが強すぎる…!!といった感じで、正直これふざけすぎじゃね…?といった感情もありつつ、でもまああのKOMとゴジコンを出してくれたレジェンダリーのゴジラとコングを信じるしかねえか…って心持ちで鑑賞しました。
こ、これは最高のバカ怪獣映画だ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ありがとうレジェンダリー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!お前が今世界で一番の傾奇者だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
内容について ※ネタバレあり
映画の内容については
・人間サイドパート
・コングパート
・ゴジラパート
に分かれており、それが最終的に合流して最後にハチャメチャやる構成になってるんですけど、今作に関してかなりのウェイトを占めているのがコングパートです。
詳しい内容については全部話しても意味わかんねえから多くは語らないんですけど、大体「地下空洞救世主伝説 ゴリラの拳」です。
前々からコングは意思疎通がちゃんと取れてそれなりに頭もいい怪獣として作中でも認識されてきたと思うんですけど、今作に関してはそれを完全に逆手に取り、「もうコングパートでキャラクター性強めてドラマやれば人間ドラマいらないって人も満足なんじゃね?」と言わんばかりにコングパートではストーリーが展開されます。
そのため、コングも今まで以上に様々な表情を見せてくれます。
虫歯の治療のためにわざわざ人間のところに来て抜歯し、入れ歯をいれてもらってグロッキーなコング、
自分と同じゴリラのガキを見つけて嬉しくなって手を差し伸べてみたら噛みつかれてブチギレるコング、
腹が減ったゴリラのガキに俺がぶち殺したでっけえ海竜の肉を食えよってぶん投げてくれるコング、
なんかめちゃくちゃガラの悪いゴリラに入れ歯を馬鹿にされてイライラするコング、
人間の皆さんにめちゃくちゃかっこいいパワーアーム付けてもらってみんなに見せびらかすコング、
ゴジラさんに協力を仰ぎに来たはいいものの、出会って即喧嘩スタイルのゴジラさんにマジかこいつ…って顔をするコング、
もはやこいつが主演男優賞だよと言わんばかりの溢れるキャラクター性のおかげで見ている側を飽きさせません。名優ですこいつは。
また、今作の敵であるスカーキングもまためちゃくちゃいい悪役ですごくよかった。観る前はかませのゴリラっぽそ~笑とか思っててごめん。
こいつ、とにかく悪役としてのキャラクターが良く出来てる。
もしかしてマッドマックスの登場人物が転生した?と言わんばかりの世紀末独裁者スタイルと本来ゴリラと結びつくことはないであろう鞭によるバトルスタイルがマジでかっこいい。
怪獣映画って今までだったらプロレススタイルが基本だったけど、知能があるコングの系統であれば怪獣映画でも普通にかっこいいバトル漫画スタイルのバトルが可能と気付かせてくれた功績は滅茶苦茶デカいと思う。
あとシーモくんがかわいい。あの子今後死んだら泣いちゃう。コングに一生可愛がられててほしい。
人間パートも、前作から続投のアイリーン・ネイサン・ジアに加えて、今作から登場するトラッパーの4人が中心となって地下空洞の新たな真実にたどり着いていくといったストーリーなんですけど、トラッパーがとにかくいいキャラしてる。こいつを次の人間パートの主人公にしてほしいくらいにいい男。しかもこいつなんでもできる。獣医だし操縦もできるしメカニックもできるし木にビビってる一般人のデブに寄り添うこともできる。万能。
コングさんにドラマの大部分を任せている分、人間パートは今までより泣けるドラマ要素は少なめで、モンスターパニック要素とか楽しいコメディ要素をここで思う存分見せてやるぜ!!って感じで気持ちがいい。今回の4人のバランスめちゃくちゃ良かったんで今後もこのメンバー基本で回してほしいって感じです。
ゴジラパートに関しては、ただひたすら仁義に厚いゴジラさんといった感じ。
SOSを感じたから起き、準備のために核施設で飯を食い、なんかかっこいいドラゴン怪獣にカチコミにいってさらにパワーを吸収し、めちゃくちゃ元気になったところで生意気なゴリラの若造が生意気な口を聞いてきたからぶん殴り、モスラ姐さんに説得されたから若造と手を組んでイキった赤ゴリラをボコボコにしに行くゴジラさんの仁義には頭が下がる。
そして全部終わったら大好きなまんまる寝ができるベッド(ローマ産)で寝る。可愛さも兼ね備えているのがハリウッドのゴジラさんなのである。
KOM以来の出演になるモスラさんも相変わらずモスラ姐さん。
とにかく全て””護る””という意思が強い。大体の揉め事はモスラ姐さんを通せ。全部ゴジラに何とかさせっから。
といった感じで各パートのストーリーが面白いのももちろんなんだけど、今作は怪獣バトルパートについても今までにない新しいことづくしな感じでハリウッドの怪獣映画の可能性を見せてくれた感じがする。
コングパートで話したスカーキングのバトルスタイルのかっこよさもそうだし、特に最後の戦いの無重力大怪獣バトルロイヤルはこりゃあハリウッドじゃねえと思いつかねえ…!!!!って感じで最高だった。これは本当に劇場で見てほしい。
最後に
今作を見て、今までの平成のVSシリーズらしさに加えて昭和ゴジラシリーズっぽさも加わってきてこいつ無敵だな~~~~~って思いました。
こんな最高のバカ怪獣映画見せられたらそりゃアメリカ人もおかしくなっちゃうよ。
日本が恐ろしい怪獣としてのゴジラ路線で進んでいるのでハリウッドがここまで振り切ってくれるのは本当にちょうどいい。これはゴジラにコングが加わってくれたことによる最大のメリットだなと思うし、今後もレジェンダリーにはゴジコン路線でどんどん怪獣映画作ってもらいたい。日本のオタクもついていくんで。