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公務員もグラレコを!グラレコの10年間の歩みをふりかえる〜「グラレコ×公務員の可能性 グラレコセミナー」に、三澤と小野が登壇しました〜
2023年5月2日(火)に、地方公務員を応援するメディア「HOLG(Heroes of Local Government)」が主催するオンラインセミナーに、弊社三澤と小野の2名が登壇いたしました。
イベント詳細
「グラレコ×公務員の可能性 グラレコセミナー」
日時:2023年5月2日(火)20:00〜22:00 ※イベントは終了いたしました
ゲスト:三澤直加、小野奈津美(株式会社グラグリッド)
MC:石塚清香(一般社団法人Code for Japan)
https://www.holg.jp/holg/onlinesalon_event120/
なぜ、公務員のセミナーで「グラレコ」がテーマに??
グラレコをテーマにしたセミナーを企画したのは、一般社団法人Code for Japanに所属する石塚清香さん。
2015年に旧豊島区役所で開催された「Code for Japan Summit 2015」で、廊下のほぼ全ての壁面を埋め尽くすように掲示されたグラレコを見て、グラレコを知ったとのこと。
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グラレコの導入を検討したり、実際に導入する自治体が増えてきました。
描いてもらってもうまく活かしきれていない、グラフィックレコーダーと連携したいけれど、どう関わってもらったらいいかわからない、といったお悩みの声もよく聞こえてきます。
一方で、全国各地に公務員でグラレコを実践している人がいます。
グラレコという言葉が広まり、実践している方が増えてきていますが、公務員でグラレコを実践している方の話は、なかなか耳にしないですよね。
自分の住む町や町の人ためにグラレコを活用していきたい。少しずつ自分たちの組織を変えていくために実践している、と目的はさまざま。新しいことを浸透させようと手探りで活動されている方がいることは、とてもすごいことです。
グラレコのことをもっと知り、一緒に変革していく仲間が見つかるきっかけとなればと思い、あえて手描きのグラレコで描き示すことの意義や、日本でグラレコが普及するまでの歩みをテーマに、お話させていただきました。
セミナー当日は、公務員グラフィッカー4名がグラレコにチャレンジ!全国各地で活動しているグラフィッカーが、お互いに描く過程を見せ合いながらつながる場となりました。
そして、グラレコ活用のヒントを得たい、もっとグラレコについて勉強したい参加者と、グラレコを実践している公務員グラフィッカーがお互いにつながり合い、高めあえる場がつくられました。
グラレコ×公務員の可能性 グラレコセミナー
〜描くことでひろがる参加型社会〜
グラフィックレコーディングのひろがり
日本では2018年頃から、「グラフィックレコーディング」という言葉が広まり始め、現在では市民権を得るところまできました。
「グラフィックレコーディング」や「グラレコ」という言葉や、全国的にグラレコ実践する人が爆発的に増えた背景には、勉強会やワークショップ、SNSでの発信などがきっかけで、取り組み始めたひとも多いかと思います。
オンラインセミナーでは、日本でのこれまでのグラレコの歩みをふりかえりながら、市民権を得るまでの流れや、グラフィックレコーダーの関わり方、役割についてお話しました。
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日本でグラフィックを活用した話し合いが行われたのは、世田谷のまちづくりミーティングからと言われています。
そして「ビジュアルミーティング(デビッド・シベット著)」の出版や、未来を語り合うフューチャーセッションのムーブメント、市民活動のなかでグラフィックが活用され、グラレコが活躍する土壌ができてきました。
専門業者のサービス、医療分野や、マスメディアでの活用などグラレコを取り入れ始めた企業はどんどん増え、グラフィックレコーディングを実践する人も増えています。
事例を通して見えてくる公務員×グラレコ
活用事例では、三澤と小野がそれぞれの役割からお話しました。
プレーヤーとしてグラレコを実践してきた小野は、地域でのコミュニティづくりや、課題を抱えている人たちの対話の場でのグラレコ活用、地域の強みを発見し新たな観光を考えるアイデア創出の事例を。
そして、マネジメントをしてきた三澤からは、多くのグラフィッカーを束ねるイベントの舞台裏、これからのビジョンづくりの事例をご紹介しました。
さまざまな活用事例を知り、驚きや発見に満ち溢れている様子が、セミナーのチャット欄を通じて伝わってきました。
グラレコを取り入れてみたいけど、自分たちの自治体ではどう取り入れたらいいのだろう?、グラフィックレコーダーにどう関わってもらえたらいいのか?と、もやもやしていた方も、事例を通して結びついてきたように見えました。
また、公務員グラフィッカーの方々も、ご自身の活動や、これから取り入れたいことの幅が広がっていきました。
グラレコを見せあい、レビューし合うことで起こった、互いの学びと気づき
イベント終盤では、全国各地から参加している4名の公務員グラフィッカーが描いたグラレコを見せ、レビューしあいました。
全国には普段の業務やプライベートの時間を使って、グラレコに取り組んでいる公務員の方がいます。グラレコを積極的に取り入れようとする自治体もあると思いますが、まだまだ組織内の理解を得られていない方や、一人で活動しているという方が多いのではないでしょうか?
オンラインで実施したからこそ、お互いのグラレコを見せあったり、他の人のレビューを取り入れることができる貴重な場。
普段、お一人で活動されている方は、同じ話題を複数人で描きその違いを知る、他の人からフィードバックをもらえる機会に巡り合うのは難しいと思います。
レビューでは、ひとりひとりが前のめりになりながら、グラレコへの考え方や、情報の見せ方に耳を傾けていました。
公務員グラフィッカーのみなさんが描いてくれたグラレコをご紹介します。
川端 悠輔さんのグラレコ
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グラグリッドのコーポレートカラーの黄色と、セミナーのメインビジュアルに使われている水色をキーカラーに使ってくださった川端さん。
セミナー中のシェアのタイミングでは、見出しのメリハリが弱く、書き出し大きく、後半は余白がなくなってきて小さくと、伝えたい情報のバランスが崩れていました。
終了後に送ってくださったグラレコは、フィードバックを受けて、加筆修正してくれました。
原田 唯さんのグラレコ
トピックスごとに、カラフルな色使いで楽しくまとめてくれた原田さん。
しかし、たくさんの色をつかっていることで全体のまとまりがバラついて見えてしまい、トピックスの見出しも埋もれてしまっています。
色数は3色(黒色、メインの色、メインをサポートする色)に絞ってみては?という三澤からのフィードバックを聞きながら「なるほど…そうか…!」と納得していった原田さん。
セミナー終了後に、アドバイスをもとに使う色を絞り込み、特に強調したい部分に目が行くように調整したグラレコを送ってくれました。
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↓
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小川 綾さんのグラレコ
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聞こえてきた話しをそのままの言葉でまとめず、大事なポイントだと思ったことを、自分なりに要約してまとめてくれた小川さん。
全体的に余白が少なく、特に右側はぎっちりと、詰まって見えてしまいます。
「余白もデザインの一つ。恐れず、余白でまとまりを見せるということにチャレンジしてみて」という三澤からのフィードバックを聞いて納得と驚きで溢れていました。
廣瀬 杏奈さんのグラレコ
「他の方へのフィードバック(情報の優先度をつける、色数を絞るなど)を聞きながら、発表までに良くしたいなと思って直したんです」と、語ってくれた廣瀬さん。ご自身の番が回ってくるまでの10分弱ぐらいの時間で、アップデートがかかったとは驚きです。
時系列に話されたことをまとめてくださっていますが、次チャレンジするときには、どういう関わりで描くのか、何を残したいのかを意識してみると変わるとアドバイスを受けました。
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「公務員グラフィッカーは、一人で活動されている方も多く、フィードバックやアドバイスを受けられる機会がなかなかない。気づきを得たりや、体験できる時間がとても貴重です」
と、公務員グラフィッカーのみなさんが口を揃えてお話してくれました。
限られたフィードバックの時間でしたが、それぞれが何のために使われるのか・使いたいのか、自分がどんな場にいたいのか、その場にどう関われると良いのか?、次の活動に活かす、新たな視点を得たように見えました。
廣瀬さん、小川さん、川端さん、原田さん。グラレコに挑戦してくださりありがとうございました!!
グラグリッドの小野も、グラレコを描いていました。
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三澤の話を聞いて、小人たちの世界をメタファにしたグラレコを描いてみようと挑戦しました。
セミナーに参加されなかった方には内容が伝わりづらいグラレコですが、1枚のグラフィックから物語を空想したり、余白のあるグラフィックとなりました。
ご参加いただいた参加者のみなさま、
グラフィッカーのみなさま、ありがとうございました!
参加いただいたみなさまに、グラレコの可能性を感じていただいたり、気づきがありましたら嬉しく思います。
そして、グラフィッカーのみなさんに、アドバイスをさせていただきましたが、私達もたくさんの刺激をもらいました。
ご参加いただいたみなさま、グラフィッカーのみなさま。
企画の立案、会の進行をしてくださった石塚さん、本当にありがとうございました。
▼セミナー告知ページ(※イベントは終了しました)
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