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2023年グラグリッド10大ニュースを発表します!
皆さま、2023年も大変お世話になりました!
おかげさまで、グラグリッドとして様々なプロジェクトや取り組みに参加させていただく機会に恵まれました。メンバー一同感謝申し上げます。
2023年はチャレンジあり、新しい出会いありの1年となりました。
また全国各地、様々な場所でワークショップができた1年でもありました。
そんなグラグリッドの活動をふりかえり、10大ニュースとしてまとめてみました!
1.長期的な組織変革プロジェクトで経営者に伴走する機会が増える
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2023年のグラグリッドでは、組織の文化を変革していく長期的なプロジェクトに伴走する機会に恵まれました。
人間中心デザインの方法論で営業方法を刷新するもの、サービスデザインの技術で事業アイデアをプロトタイピングにチャレンジしていくものなどなど。単発のワークショップの実施ではなく、3ヶ月間、半年間、1年間という期間で伴走するプロジェクトです。
今年、このような関わり方が出来た理由は、
・パートナーさん方との連携を強化したこと
・経営層への相談役サービスを実施したこと
があると思います。
2024年度も、パートナーの皆様と連携をしながら、変革する組織のために、前から後ろから、刺激を与えて伴走していく体制で取り組んでいきたいと考えています。
2.寄居町で複数の共創プロジェクトが始動
埼玉県の寄居町で行っている社会実験。地域に暮らしながら、地域の困りごとに向き合い、プロジェクトの企画立案・実行を通して、地域に対する人の意識や行動の変化を生み出すチャレンジです。
昨年設立した共創型ローカルプロジェクトセンターrutsuboと連携し、今年は新たに整備された中心市街地の有効活用をテーマとしたワークショップから生まれた「お祭り」のプロトタイピングを実施。参加した地元のプレイヤーが街に関わるきっかけが生まれたり、賑わいを生み出す土壌ができました。
また、寄居町商工会とTURNSが主催の事業承継につながる活動として、「月1から始める”二拠点✕小商い”」をテーマに、現地フィールドワークの企画立案、ファシリテーションを担当。20名ほどの参加者が、月に1回は寄居に来る理由ができ、「月イチ町民」として町との新たな関係が生まれました。
さらには、寄居の拠点である「実験スナックrutsubo」もオープン。週替りで、ママ/マスター体験をしたい人がカウンターに立ち、その人のテーマで会話を楽しむスナックです。
これらのチャレンジから、地域との新たな関係性やつながりが構築されています。
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3.ビジョンづくりの独自ノウハウが体系化され、本が出版される
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そしてなんと言っても、今年は本を出版しました!
代表の三澤が執筆しているこの本は、グラグリッドがこれまで10年間にわたって試行錯誤してきたプロジェクトのノウハウを体系化してきたもの。
デザイン思考の取り組み方、フューチャーセッションの技術、未来洞察の取り組み、グラフィックレコーディングとグラフィックデザインの技術を活用したビジョンマップなど。横断的にさまざまな技術をためしていたからこそできた方法論です。
通常業務や研究開発と並行しながら進めてきた執筆はとてもハードでしたが、このように成果となって見えると嬉しいですね。
グラグリッドでは、来年もビジョンづくりのプロジェクトをどんどんやっていきますのでお楽しみに!
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4.組織を内から変える「人的資本経営」に関わるプロジェクトが増えた
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組織の人材を資本として捉え、企業価値を高めていく人的資本経営が重視される中、組織変革を進めていきたい経営層や、組織を横断する統括部門との変革プロジェクトに参画する機会が増えました。
組織で働くメンバー一人ひとりが、どのような思いを持って仕事や活動に向き合っているか?どんなビジョンを描いているか?
それらを対話の中から、見出していくファシリテーションを、IT関係、医療関係、地域、など多様な業界で実施。
その中でも、特に顧客の本質、価値観を捉えるためのリサーチ、ユーザーインタビューなど人間中心設計の考え方や手法を活用して、組織/個人としての意識や行動を変えていく取り組みは基盤となりました。
組織を変革していく土壌づくりは、まさに人から。それを実感した1年でもありました。
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5.個性的な人たちと学び合える新たな教育プログラム「まなびのマルシェ」がはじまる
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2023年は、教科書には載っていない風変わりな人の生き様と出会い、
さまざまな社会のこと・生き方のことを自律的に探求し、共同的に学ぶ
「まなびのマルシェ」を新宿区立柏木小学校で開催しました!
以前から取り組んでいた落合第六小学校での「ノート学」の活動を一緒に盛り上げてきた竹村校長先生からのお声がけにより実現したのが「まなびのマルシェ」でした。
この「まなびマルシェ」は、風変わりな生き方をしている大人の皆様にご協力をいただいたり、学校の保護者サポーターと連携をしたり、学校の先生方と事務局を結成し準備を行うなど、大勢の人と連携し実現する事ができました。
このプロジェクトを通して、今まで出会うことはなかったであろう様々な背景の方々と繋がったり、子どもたちの自律的な学びとは何か?を深く探索する事ができました。
2024年度引き続き「まなびのマルシェ」を実施予定です。
活動の様子はまたnoteにて発信していく予定なので、見守っていただけると幸いです。
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6.考える基礎能力「ノート学」が6年間を経て教育業界からも注目される
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2018年から始まった落合第六小学校(新宿区)での取り組み「ノート学」が、今年7年目を迎えました。
子どもたちの解放(自己の解放、視野の解放、個人の解放、固定観念からの解放)から始まり、落六小の文化として「ノート学」が根付いています。
文化として根付くまでの5年間の歩みを、研究活動の集大成として、2つの論文を発表しました。
共創学会(2022年12月)
「創造的人材を育む組織文化の醸成 〜共創型ビジュアル思考を活用した小学校の新しい学び場づくりから〜」
日本デザイン学会(2023年6月)
『自律的学びを育む小学校プログラム「ノート学」活動の変遷と創造的文化づくりに関する考察』
そして当時、落六小校長の立場からプログラムの導入に取り組んだ竹村 郷さん(現・新宿区立柏木小学校 校長)と、プログラムの企画から実践までをリードしたグラグリッドの三澤の対談記事は、教育関係者を中心に多くの方から注目を集めました。
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7.大田区町工場のコミュニティに溶け込みデザインの糸口を掴む
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グラグリッドのオフィスが恵比寿から大田区大森へ移転して1年が経ちました。
自立共生の社会実験プレイスとして「笑門スタヂオ」を活用していきたいという思いが実を結び、2023年は大田区の町工場コミュニティに溶け込み、笑門スタヂオでのワークショップや、町工場の見学などを行いながら、大田区町工場のコミュニティの皆様ともに共創的な実験を行ってきました。
例えば、三澤が講師を務める武蔵野美術大学との産学連携プロジェクトとして、町工場の魅力を発見し、磨き上げる「磨き上げプロジェクト」を行ったり。
おおたオープンファクトリーに参加し、「磨き上げプロジェクト」の成果を展示したり、町工場で生み出された製品を活用したアート展示を行うなどの活動も行いました。
今後も、笑門スタヂオを拠点に活動を広げていきたいと考えています。
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8.グラグリッドの存在意義が「可能性の覚醒」に。ブランド発信ツールが刷新される
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「共創デザイン」「コ・デザイン」という言葉を少しずつ目にするようになりました。私たちグラグリッドも共創にチャレンジして12年。その中で、「可能性を覚醒させる」という大切な価値を発見しました。
その場にいる人の考え方や価値観、ナレッジまで紐解くことができれば、その場に「知恵が集まる」。
多様な人が心をひらき、過去を直視しながらオープンにすることができれば、その人の、その土地の、その会社の「個性が見つかる」。
みんなで未来を向く決意を胸にまわりを見渡すことができれば、「視野がひろがる」。
このように、気づかなかった個性、見えていなかった視野に対し、自分たちの知恵をつかえる状況になる。それが、まさに「可能性の覚醒」と言えるのではないか、と考えました。
そんな発見した私達の価値をもとに、事業内容を改めて整理したり、私達の価値をより伝わりやすい写真を用意したり、新たな拠点(笑門スタヂオや寄居スナックの位置づけ)などを改めて考え直し、今までも活用してきた私達のブランド発信ツールである「ウェブサイト」と「会社案内」をリニューアルしました!
ウェブサイトには都度関わったプロジェクトについての記事を更新しているので、今後も私達の活動を見守っていただけると幸いです。
▼新しくなったグラグリッドのウェブサイトはこちら
9.ビジョンマップをものにしたメンバーがさまざまな場で活用しはじめる
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これまでのグラグリッドでは「ビジュアル思考でのコミュニケーション」を得意としながら、様々な場で活用してきました。
10大ニュースをここまで見ていただけるとわかるように、2023年のグラグリッドでは、大田区を拠点とした活動や、寄居町での活動などの地域コミュニティに入り込んだ活動を多く行ってきました。
そんな活動の中で、地域コミュニティの関係者感の思いを可視化するための方法として「ビジョンマップ」がとても活躍しました。
地域コミュニティ内でのアイデア発想の場で、1つ1つのバラバラな思い、アイデアを1枚の風景画のようにリアルタイムに描いていくビジョンマップ。
この地域でどのような連携が生まれ、どのような町になっているのか。個々が独立して未来を見ている状況を、ビジョンマップを描くことで一緒に未来を考えることのできる場を今年は数多く作り出せたように感じています。
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10.大学との産学共同プロジェクトをはじめ、講師やインターン生の受け入れなど、大学との関わりが増える
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2023年はこれまでの10大ニュースでもご紹介したように、大学との産学連携プロジェクトもあり、大学と連携した活動を積極的に行ってきました。
他にも、専修大学にて尾形が講師を努めたり、金沢美術工芸大学でサービスデザインの授業を三澤が行ったり、インタビュー実践のWSの際には学生がインターンとして参加してくれるなど、大学や学生との連携が昨年度に比べて多い1年となりました。
数多くの学生から刺激を受けつつ、学生自身も私達との活動の中で新たな発見をしてもらえたのではないかと思います。
▼インターン生が執筆したnote記事
以上が、2023年のグラグリッド10大ニュースでした。
振り返ると、昨年度取り組み始めた寄居での活動が本格的に動き出し仕事に繋がったり、単発ではなく長期的に組織に伴走する仕事が増えたり、これまでのノウハウを体系化やグラグリッドのブランドとしての発信ツールを確率するなど、大きな変化とは言えないかもしれませんが、一歩一歩着実に前に進んでいた1年だったように思います。
そんな良い面もありつつ、グラグリッドメンバーの骨折や、アデノウイルス感染、インフルエンザとコロナの同時感染など、体調面では苦労した1年でもありました。来年度は元気な体でより一層頑張っていきたいですね!
また、挑戦を続けていけたのは、支えて、見守ってくださった皆様のおかげです。
ともに活動する機会をいただき本当にありがとうございました。
これからも引き続き、宜しくお願いいたします。
本年も大変お世話になりました。
(グラグリッド一同)