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寄付を知るための本10選+1

寄付について知りたいと思ったら、実際に寄付をしてみるのが一番ですが、寄付に関する本を読むこともお薦めです。

寄付月間にあわせて読みたい、寄付を知るための本をご紹介します。
寄付月間共同事務局長の山田が独自に選んだ本となります。

1.寄付をしてみよう、と思ったら読む本

最初は「寄付をしてみよう、と思ったら読む本」です。
寄付月間推進委員会の副委員長でもある、コモンズ投信の渋澤健さんと、日本ファンドレイジング協会の鵜尾雅隆さんの共著です。本のタイトル通り、寄付について基本的なことから寄付の意義や社会的役割まで学ぶことが出来る本です。初心者から寄付のことを詳しく知っている人にも参考になる本です。

2.「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付

2冊目は「「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付」です。
病児保育の取り組みなどを行っている認定NPO法人フローレンスの代表理事である社会起業家の駒崎弘樹さんの著書です。
社会起業家らしい視点と、実際に寄付をいただいて活動を行っているNPOの経営者の視点で、寄付の役割について解説しています。いろいろな事例を交えながらの内容でとてもわかりやすいです。

3.世の中を良くして自分も幸福になれる「寄付」のすすめ

3冊目は「世の中を良くして自分も幸福になれる「寄付」のすすめ」です。 ノンフィクションライターの近藤由美さんの著書です。
寄付を集めるNPO、寄付をする寄付者の双方の事例などを交えながら、寄付者視点での寄付についてご紹介しています。
寄付をテーマにした本は、どちらかというと寄付集めをしている側の人が書いているケースが多いですが、この本は寄付者側の方が書いた本で珍しいですね。

これまでの3冊は、寄付の基本を学ぶためにうってつけの本です。
いずれも読みやすい本なのも、良いですね。
次から紹介するものは少しクセが強めな本です。

4.あなたが世界のためにできる たったひとつのこと 〈効果的な利他主義〉のすすめ

4冊目は「あなたが世界のためにできる たったひとつのこと 〈効果的な利他主義〉のすすめ」です。
オーストラリア出身の哲学者で現在アメリカの大学で教授をしているピーター・シンガーの著書です。
効果的にもっとも多くの命を救うことを目指す「効果的な利他主義」から寄付の意義を解説したものです。これまでの寄付の考え方を覆す内容です。
寄付の中級者以上の方にお薦めの本です。

5.〈効果的な利他主義〉宣言! ――慈善活動への科学的アプローチ

5冊目は「〈効果的な利他主義〉宣言! ――慈善活動への科学的アプローチ」です。
オックスフォード大学哲学准教授で、非営利組織である Giving What We Can および 80,000 Hours の共同創設者であるウィリアム・マッカスキルの著書です。
先ほどのピーター・シンガーの著書の内容をさらに具体例を交えて「効果的な利他主義」を解説している本です。エヴィデンス・ベースの寄付、慈善活動をすすめる新たな潮流を紹介しています。

次は「利他」や「贈与」に関する本をご紹介します。
寄付そのものをテーマにしたものではありませんが、寄付につながる利他や贈与のイメージを広げるものです。

6.世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学

6冊目は「世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学」です。
若き哲学者の近内悠太さんの著書です。寄付のもとになる「贈与」というものにスポットライトをあてて、贈与の意味を広く世間に投げかけた本です。寄付の意味を考える上でも示唆に富んだ内容です。

7.「利他」とは何か

7冊目は「「利他」とは何か」です。
5名の研究者や小説家による論考集です。新型コロナ禍の最中に出版されたもので、「利他」の意義を問う内容です。5人の視点から語られる「利他」はその多様性や幅広さを感じさせるものです。
言葉としては知っていても、その意味を捉えにくい「利他」について、いろんな事象から利他を紐解く内容です。

8.GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代

8冊目は「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」です。
著者は全米トップ・ビジネススクールの史上最年少終身教授で、気鋭の組織心理学者です。
「ギブ&テイク」、どちらが人にとって有益なのかを、様々なケーススタディや心理学の実験研究などの事例をもと解説している本です。寄付者が含まれる「ギバー(人に惜しみなく与える人)」などの特徴をわかりやすく解説しています。寄付者であることの意義を感じられる内容です。

9.人類最大の秘密の扉を開く ソウル・オブ・マネー 世界をまるっきり変えてしまう<<お金とあなたとの関係>

9冊目は「人類最大の秘密の扉を開く ソウル・オブ・マネー 世界をまるっきり変えてしまう<<お金とあなたとの関係>」です。
アメリカの非営利組織のファンドレイザー(資金調達者)である著者の本です。
「お金」の意味について真正面から取り上げた内容です。その中で、お金にまつわる不安や恐怖から、人生におけるお金の意味まで解説しているものです。お金の不安から解放されることでより豊かな人生を歩むことができると伝えています。寄付も大事なお金の役割として紹介されています。

10.チャリティの帝国――もうひとつのイギリス近現代史 

次は歴史の勉強です。
10冊目は「チャリティの帝国――もうひとつのイギリス近現代史 」です。
歴史学者の金澤周作さんの著書です。
寄付と言えばチャリティ、チャリティと言えばイギリス、とイメージされる方も多いと思います。そのイギリスにおけるチャリティの歴史です。
チャリティといえば、世の中のためのものですが、その背景には必ずしも清き理由だけではありません。社会背景を含めて、イギリスにおいてどのようにチャリティが発達してきたのかがわかります。時代によってチャリティの意味も違っていることがよくわかります。

+1.共感革命 フィランソロピーは進化する

最後にもう1冊、紹介します。
「共感革命 フィランソロピーは進化する」です。
山田が日本の寄付の歴史について寄稿しています。そして、寄付月間推進委員会の副委員長でもある髙橋 陽子さんが理事長を務めている日本フィランソロピー協会の三十周年記念冊子です。
「共感」を軸にフィランソロピーの取り組みについて、インタビューや対談などでまとめられています。

以上、寄付をテーマにした本、寄付に関係しそうな本を10冊紹介しました。ぜひ、寄付月間や年末年始に読んでみてはいかがでしょうか!?

寄付月間ビブリオバトル 12/8(水)19:00~21:00

ところで、12月の寄付月間の公式イベントとして、寄付に関する本を紹介するビブリオバトルを開催します!
ビブリオバトルとは、誰でも開催できる本の紹介コミュニケーションゲームです。「人を通して本を知る。本を通して人を知る」をキャッチコピーに全国に広がり、小中高校、大学、一般企業の研修・勉強会、図書館、書店、サークル、カフェ、家族の団欒などで、広く活用されています。
このビブリオバトルを寄付月間として開催します。

寄付月間ビブリオバトル
~寄付をめぐる知的書評合戦!~

【日 時】2021年12月8日(水)19:00~21:00(開場18:50)
【場 所】オンライン開催(Zoom)
【参加費】無料

ご参加お待ちしています!


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