グリーンレース決着!
お疲れ様です、イサシキです。
日本時間の10月4日にMLBはRSの162試合を消化し、明後日6日からはポストシーズンがスタートします。
そして、2022年の全体ドラフト1位指名権も決まりました。
今回は最後の最後まで競った2チームを中心に、全体5位までの指名権を獲得したチームを紹介していきます。
全体1位:オリオールズ(52勝110敗)
シーズンを最後まで戦い終えた時点でもダイヤモンドバックスと勝率が並んでいたオリオールズ。勝率が並んでいた場合は昨シーズンの成績で決まるのですが、実はオリオールズとダイヤモンドバックスは昨シーズンも25勝35敗で勝率が並んでおり、2019シーズンまでさかのぼることになりました。
その結果、2019年はコンテンダーとして戦っていたダイヤモンドバックス(85勝77敗)に対して、オリオールズは絶賛再建中であり、その年も108敗(54勝)を記録していたため、2022年のドラフト全体1位指名権はオリオールズが獲得しました。
もう何年もシーズン100敗以上が続き、本当に再建は捗っているのかと心配になりますが、今シーズンはマリンズが30‐30を達成。マウントキャッスルが球団新人記録となる33HRを記録するなど、打線には明るい話題が溢れました。
その一方、投手陣は相変わらずの大崩壊。先発、リリーフ共に防御率5点台は褒められた成績ではありません。ただその中でも、今シーズンはミーンズやサルサー、フライなどが奮闘したシーズンでもあり、来シーズンに向けて全く希望がないわけではありません。
まだまだラッチマンなど有望なプロスペクトが昇格を控えているオリオールズ。魔境と化したア・リーグ東地区でコンテンダーになる日は徐々に近づいているのでしょうか。
全体2位:ダイヤモンドバックス(52勝110敗)
最終カードで負け越した時点で全体1位指名権を獲得していたダイヤモンドバックスですが、ロッキーズに勝ち越し、なおかつオリオールズと勝率が並んだため、全体1位の指名権があと一歩のところですり抜けていきました。
公式Twitterで、今日の試合でサヨナラホームランを放ったバンメーターをツイートした結果、「さよなら、イライジャ・グリーン」「このホームランを一番喜んでいるのはボルチモア(オリオールズ)だろう」などといったリプライが溢れるという珍事態が発生。いつかのストラスバーグを取り逃がしたマリナーズを思い出しますね...。
そんなダイヤモンドバックスも、今シーズン序盤の大型連敗で早々にプレーオフ争いから脱落。ただ大幅なタンキングを行うことはなく、TDLまでに放出したのは内野手のエスコバーとリリーフのソリア、そしてMLB屈指のスプリントスピードを誇る外野手ロカストロのみ。チームの顔となるマーテらは残留となりました。
今シーズンも打線、投手陣ともに苦労したシーズンになりましたが、ロハス、バーショー、C.ケリー、スミスら若手の活躍は朗報で、投手陣もギルバートがノーヒッター、M.ケリーも昨シーズンに引き続き先発陣の中心として1シーズン投げ切ったのは明るい話題になりそうです。
野手陣に関しては面白い布陣になっていくでしょうが、投手陣はまだまだ新たな戦力の台頭を待たなければいけません。バムガーナー、M.ケリーもすでに30代で長くローテーションにとどまることができるか不透明なだけに、今シーズンケガもあって低調な成績に終わってしまったギャレンやウィーバーにも期待がかかります。
全体3位:レンジャーズ(60勝102敗)
長年低迷が続くレンジャーズ。今シーズンも同地区のライバルがポストシーズン争いをする中でひっそりと最下位に沈み、1973年以来のシーズン100敗を記録してしまいました。
今シーズンは強かった頃を知るオドーア、そしてチームの顔として頑張ってきたギャロがそれぞれトレードで放出され、2010年代前半の黄金期を知る選手が誰1人としていなくなりました。
それでも、ロウ、ガルシア、ソラックといった選手たちの活躍は光り、カイナーファレファは今季からコンバートしたSSでDRS12を記録するなど、嬉しい話題も増えてきました。
投手陣も、IPは少ないもののダニング、アレクセイといった若手先発が頑張りを見せ、キング、バーロウらリリーフでも活躍を見せる投手が出始めました。
レンジャーズは今オフFA市場に乗り出して大幅な戦力補強をするのではないかと噂されているため、長く続いた低迷が来年解消されるかといった動向からも目が離せません。
全体4位:パイレーツ(61勝101敗)
昨年ドラフト全体1位指名権を獲得したパイレーツ。もはやナ・リーグ中地区最下位が定位置となってきてしまったパイレーツも、今シーズン100敗を記録しました。
ただ今まで以上に多くの若手が活躍を遂げたシーズンでもあり、その筆頭格としてレイノルズのバウンスバックを上げる方は多いのではないでしょうか。また、シーズン途中から加入し、活躍を見せた筒香嘉智も相まって日本でもその存在感は高まったことでしょう。
野手陣に関しては明るそうですが、投手陣に関してはまだまだ整備が必要。ただリリーフのベッドナーの好投は随所で光っていました。
浮上の兆しは見えつつも、現実的にはまだコンテンダーになるための選手不足は否めません。来季はカブスも一緒に再建の道を歩むと思いますので、どうぞよろしくお願いします()。
全体5位:ナショナルズ(65勝97敗)
シーズン途中にナ・リーグ東地区首位に立つ勢いのあったナショナルズですが、その後失速し、TDLでシャーザー、シュワーバー、ターナーら主力選手をファイヤーセール。結果的にMLB屈指の好打者ソトを残して誰もいなくなってしまい、2年連続の地区最下位となってしまいました。
戦力的にはとても最下位になるように思えない布陣でしたが、勢いのあったころから投手陣ではストラスバーグの長期離脱やコービンの不調が続き、野手陣も期待の若手であったキーブーム、ロブレスらが期待外れに終わったりと、順風満帆な内容ではありませんでした。
ただ、TDLでドジャースからもらった見返りのルイーズ、グレイは既に活躍しましたし、野手でもパーラやエスコバーといったNPBにゆかりのある選手たちの活躍もありました。
2年前に世界一になったチームが2年連続で地区最下位に沈むのも、またMLBの魅力の1つかもしれませんが、何とか早いところ再建を果たし、またコンテンダーとして戦う姿を期待しましょう。
その他の順位
全体10位までに入ったチームをご紹介します
6位:マーリンズ 67勝95敗
7位:カブス 71勝91敗
8位:ツインズ 73勝89敗
9位:ロイヤルズ 74勝88敗
10位:ロッキーズ 74勝87敗
ナショナルズ同様、TDLまでにチームの解体を行ったカブスや、昨シーズンナ・リーグ東地区で2位となり、サプライズでポストシーズンに駒を進めたマーリンズ、そしてア・リーグ中地区2連覇中のツインズもこの位置となりました。
やはり予想外はツインズでしょうか。確かに今オフ大きな補強はなかったにしても、さすがに地区最下位に沈むとは予想できませんでした。ただ数年間に及ぶ再建をするつもりはないらしく、来シーズン以降も優勝争いに期待ができるのではないかと言われています。
今回は以上になります。そして、2022年ドラフト全体1位指名権に関する記事は、今回をもって最終回となります。
あまりこういった話題を取り上げるのはよろしくないのかもしれませんが、決して弱いことをいじっているわけではありませんし、むしろ数年後にはMLBを代表する強豪になっていてもおかしくないチームとして見ていますので、あしからず。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。