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ギラン・バレー症候群の奇跡2

それは突然始まった。

2024年7月28日
目を覚ましていつもように立ってトイレに行こうとしたが、足に力が
入らなかった。

どうしたんだろう
おかしい。

がんばっても頑張っても立ち上がれない。
腕の力で身体を起こそうとしたがいつものように力が入らない。

芳子は気が動転した。
トイレに行きたかったので近くにあった座布団に動かない脚を乗せトイレまで腕の力だけで漕いで行った。
やっとトイレの前に着き、また立ち上がろうとしたが足が動かない。
トイレのドアをなんとか開けて便器にしがみついて座ろうとしたが
それも出来ない。

出来ないのに何度も立ち上がろうとした。

現実を把握できずに、今起きていることはきっと夢なのだと
思いたかったのだろう。
何度も便器にしがみついたが立つことは出来なかった。
力尽き、トイレの前で呆然となった。

私の身体のなかで何が起こっているのだろう。
なんでこんなことが起きてしまったのだろう。

それしか考えられなかった。

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