私的漫画用語(解説付き)

ぎのの漫画表現におけるオリジナル概念あいうえお順です。

ぼちぼち更新していきます。

あくまで私的ですので本来広く使われる意味とは食い違ってるかもしれませんが10年漫画を描いてきたぺーぺーな私が漫画を描く上でよく意識している項目です。

◎演出(比喩、暗喩、メタファー)

漫画表現における演出、文字を使わずに絵だけで関係性や起こった事象を比喩して表す。

○アイテムを使った演出(例 氷が溶ける→わだかまりや頑に閉ざした心が氷解していったという演出

○気候による演出(例 雨が降る→主人公が泣いていなくても心は暗く悲しんでいるという演出

○時間による演出(例 日が暮れていった絵→これから何かが変化する、起きることの演出

演出(表情芝居)

表情による演出(表情芝居ともいう、台詞を用いること無く感情を示す。)

◎エンタメ系漫画家

主に読者へのサービスを中心に漫画を描く作家のこと。最も需要が高い。

◎企画

出版社と読者が最も作家に求めてくるもの。変わり種であればあるほど物語やキャラを転がす難易度が高くなる。

◎キャラクターデザイン

その作家の顔、売り上げに最も貢献するであろう要素、画力と比例する。

雑誌ごとに似た絵柄が固まる傾向にある。(詳細→雑誌の遺伝子)

年代ごとに流行る絵柄が違うので商業で漫画描く場合は常に最新の絵柄を研究しなければ仕事に繋がらない。厳しい世界。個性の排除ではないか。

狙う雑誌を研究したり、自分の絵柄のパラメーターを客観的に考えるとよい。パラメーターが偏るほど個性が出るが嫌厭されやすくもある。

リアル寄り←→デフォルメ寄り

2頭身←→10頭身)

男性読者向け←→女性読者向け

成人向け←→子供向け

早く描ける←→描くのに時間がかかる

◎構成(伏線とオチ)

ストーリーの起承転結において、「起」の部分で途中まで意味を持たなかったアイテム、事象、キャラの言動(伏線)がストーリーのラストで意味を持ち「オチる」形に落ち着くこと。推理ものは絶対必要だが日常系等でも使われる。というかこれが入っている話は大抵美しくまとまる。大事。

◎純文学系漫画家

主に己のリビドー、フェチズム、自己表現や個の芸術に特化した漫画を描く作家のこと。サブカルに寄りやすいが濃いファンがつくのもこの作家が多いと思われる。

◎倫理レベル

その漫画のエロ、グロ等の一部の読者に対して嫌悪感を催しかねない倫理レベルの設定、あるいはその線引きのこと。倫理レベルの表現は1話、もしくは1巻でしておいたほうがよい。

◎リアリティ(全体的な)

リアリティがあれば必ずしもいいわけではないが

漫画はフィクションゆえ、現実が舞台だったり、青年誌だったり臨場感に重きをおきたい作家は気をつけるべき項目である。シュールや破天荒さを狙っているのであれば別に構わない。(千と千尋では梅と桜と紫陽花が同時に咲いてるシーンがある。つまり異世界であることの演出である。)

描く事柄について1から10まで調べるのがよい。

方言、法律、アイテムの造形、季節に咲く花、背景やモノの縮尺

(例 16歳の少年が400ccのバイクに乗っている×

   12月なのに紫陽花が咲いている×)

◎リアリティレベル

倫理レベル同様、作品を通してリアリティレベルを設定すること。ここまでは無茶をしていいという線引き。簡単に言うとスラムダンクに宇宙人が出てきてはいけないしドラゴンボールの世界に税理士はいてほしくない。ということ。物語のインフレにともない、これが崩壊する作品がたまにある。


この記事は作者の気が向いた際にアップデートされます。


描きたい項目のメモ

雑誌の遺伝子、キャラクター(性格)、キャラクター(好感度操作)、打ち切り、画面構成(3諧調)、画面密度、コマ割り、ネーム。フェチズム


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