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ぼくは移民でもなくパレスチナの民でもない
ミャンマーに生きる民でもなくモンゴルの民でもコンゴの採掘労働者でもない
もし日本という意味を自分なりの世界を
その民として感じることが出来たなら
僕という日本人は
この世界でどんな形をしていて
どんな意味を持っている?または持っていない?
 
もう 便利さ無しでは生きていけない
もう スマホなしで生きていけない
もう コンビニがない生活はありえない
もう この世に生きている限り
スマホにも電気自動車にも必要なリチウムイオン電池 
そこにはレアメタルが使われている
その一つコバルトは アフリカの最貧国コンゴで採掘される
コバルト採取は危険なトンネル採取で行われている
手作業で原始的な道具で 日本の江戸時代同様に真っ暗な洞窟でカチンカチンと手掘りで年端も行かない6歳の子どもまで働く
それが今のスマホと電気自動車 グリーンエネルギーを支えている 

恐ろしく機能している同一化
異なるものの排除 狭く生きる幸せと嫉妬
自由と民主主義を名乗りながら崩れる社会
人は人であるべきなのに人が人を崩していく
圧するより圧されて 発するより黙する 
知らなくてもなんの罪にはならない
無関心でもなにも問われない


ぼくは移民でもなくパレスチナの民でもない
ミャンマーに生きる民でもなくモンゴルの民でもコンゴの採掘労働者でもない
何も疼かずに生きている 僕という日本人
いつまでもこれでいいのか
いつまでこのままなのか
いつ自分で動くのか
いつ自分で声をあげるのか
もうその時がとっくに過ぎてしまおうとしているのではないか 
最期の時に向かっている 僕はどんな意味を持っている?
 
 


2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します