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詩)聞こえない耳 見えない眼

聞こえない耳を持ち
見えない眼で見ようとする

東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水
〈処理水とはなんだ〉
薄めて海に放出する計画の安全性
〈薄める?粉ミルクみたいに?
 海に放出するのはなぜだ〉
検証してきたIAEA=国際原子力機関 
〈IAEAが原発にたまる処理水についての包括的な評価を盛り込んだ報告書を提出することができ、光栄に思う〉
〈光栄とは?いったい誰のための表明なのか?〉
放出に対する日本
〈判断?福島の声は聞こえているのか?〉
国際的な安全基準に合致している
包括的な報告書を公表
〈福島の未来を閉ざすことにならないのか?〉

聞こえない耳を持ち
見えない眼で見ようとする
東京電力福島第一原子力発電所にたまる
トリチウムなどの放射性物質を含む汚染水
それを処理水と置き換え
期限のない汚染を流し続けて
誰にも予想出来ない変化
安全神話で懲りたのに
海はものを言えず侵され続ける

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げん(高細玄一)文学フリマ東京39 な-20
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します