見出し画像

カレー

とにかく暇だった。とにかく腹が減った。

ブラブラしているとなにやらいい香り、、、

あの何とも言えない独特な香り。


スパイシー、ターメリック、のんのん!!

そんな言葉じゃおさまらねえよ。



んーーー!!!まさににおい革命!!

これは産業革命にも劣らぬ発明だぜ!


この匂いはカレーってやつさ!!!間違いねえ!!

でもどこからにおってくるんだ??

ここらへんにカレーの店なんかあったっけ。。。


ココ壱番屋??

いつのまに、、、

ったく。。。スキのねえやつらだ。


この黄色い看板をみるだけでよだれが止まらねえ。

ちなみに俺はウインナーとほうれん草を入れるタイプだ。


ぱりっとウインナー。

ほうれん草のあのぐちゃぐちゃなのとルーとの辛みが絶品

気が付くとおれはすでに店に入り注文していた。

さーって楽しみだ。

普通の奴らはここでインスタとかみながらカレーさんがくるのを待っているのだろうが、俺は違う。

俺は注文からの店員とカレーさんとの攻防戦も楽しみに来てるんだ。

「ウインナーワン!、ほうれん草ワン!、並みカレーはいるよ!!」

「りょうかいです!あのすみません、ほうれん草がもうないみた、、」

「ばかやろーーーー!!!冷蔵庫右側の扉、下から二段目のタッパーってやつにはいってるだろが!!」

「ひいいいい、、、、、」



お~っと始まったみたいだ。


どうやら新人のアルバイト君がいるみたいだな

新人なんかがいたら常人はひやひやしてしまうが、おれは違う。

ひやひやしたぶんそれでもうまくいったときは三倍うめえ。



俺「がんばれよ!!」

新人「はい!!」

店長「いやあ、すみませんねお客さん、こいつ新人なもんで。。。」

新人「ペコリ」

俺「いいんすよ、べつに!あっ水お替りいただいていっすか?」

店長「もちろんですよ」


チョロチョロ。。。。。。

店長「おい、てんめえ!!水入れとけっつっただろ!!」

新人「ひいいいいいいいい。。。す、すみません。。。」


店長「いやあ、いっつもこんな感じなんですよ、すみませんね」

俺「いいんすよっ!なんつうかこういうやり取りもカレーに入ってるっていうか、なんかよくわかんないっすけど隠し味にコーヒーちょっとだけいれる。。みたいな感じっすかね。」

店長「ははは!!!それはいい!やさしいお客さんじゃねえか、よかったなテルオ!」

テルオ「は、はい!!」


!!!!!!!!


テルオ???







まさかテルオって小学校の時いっしょだった

あのテルオだよな、いやどうなんだ

頭巾かぶってたからよくわかんなっったけど、

よくみたらめちゃめちゃにてるぞ。


あの細い目に頬骨が人の何倍も突出してる。

こんなに特徴がある顔なのになんで今まできづかなかったんだ。

たしかテルオは母子家庭。学校の時もいつも給食費が払えなくて

校長の給食をちょっとだけもらってた。

苦労してたもんなテルオ・・・


頑張ってんだな、、、テルオ。。。


気づいたら俺の目から涙がこぼれて止まらない。

さっきいれてもらったばっかりの水のコップにしとしとおちて

コップ内の塩分濃度があがった。


















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?