清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : 事業承継
「誰かお店を引き継いでくれませんかね…」などということを常連さんにこぼしてばかりいるんですけど、そろそろ引退するにしても、お店をスケルトンにして完全撤退するのも何だかもったいないなという感覚もありまして、では、居抜きで譲渡は?という話もありますし、できることなら結構ランチタイムなど混むお店なので、常連さんとメニューを継承してくれる人がいればなどと考えております。しばらくは私がサポートに入りますけどね…。
オーナーが倒れて…などという話はよく聞きますが、私の場合、体力的にフルタイムがキツイなという程度なので、慣れるまでお手伝いもできるでしょうし、何ならレコードやオーディオ機器もお譲りしますけど、必要ならDJやってましょうか…、といったところです。音楽好きでお店をやりたいという人にはいい話だと思いますけどね、初期投資がウンと抑えられますから。
オーディオ機器は自宅に持ち帰ってもねぇ、マンションで鳴らす用のものでもありませんからね。少なくともスピーカーはお譲りしますよ。レコードはカフェで求められるものを中心にセレクションしておきますよ。ビートルズやノラ・ジョーンズやビリー・ジョエルあたりがいいですかねぇ…。この辺をしっかりアナログで鳴らせる店ってありそうで無いんですよ。ジャズ喫茶的な店は結構ありますけどジャズ一辺倒だし、レコード・バーみたいなところはR&B中心とかが多いですからね。普通のポップスやロックをしっかりしたオーディオで鳴らせる店、意外に少ないです。
うちも結局のところ、結構な趣味人が集まってくる店になってますよね。もう最近はお客さんが凄すぎて恐縮してしまいます。あまり多くは語れませんが、例えば亀渕昭信氏がラジオ番組を収録してくれたり、などということもありましたね。私自身も3年ほど中央エフエムのパーソナリティをやらせていただけたりしました。…こういうお話しをいただけたのは、やはりこの店あってのことでしょうからね。
音楽好きなら一度はこういうお店をやってみたいと思うのではないでしょうか?…そんなことないですかね?私自身は2002年頃からやりたいなということを日記サイトに書いておりましたし、2000年代は月刊誌「Cafe Sweets」を定期購読しておりました。ようやく開業にこぎ着けたのは2015年ですから、結構長いこと「音楽を聴かせる店をやりたいな」と思っていたわけですね。ずっと構想を練っていたわけではありませんが、現実逃避アイテムとしては結構面白いと思うんですけど…。実際やるかとなると話は別ですかね?…でもたった一度の人生ですから、好きなこと、やりたいことはやり尽くしてないと、最後に後悔するのは嫌ですからね。
さすがに、この期に及んで、「コロナさえなければ」ということは言いたくないですけど、最近は各地の戦争と円安の影響で輸入食材が高騰しておりますからね。飲食をとりまく経営環境はハッキリ申し上げて厳しいです。でも輸入食材を使わない新メニューの開発とか、対処のしかたはあると思うんです。うちは人気メニューに固定ファンがいるからしょうがないという事情もありますから、簡単に提供する食事の中身を変更できなくなってしまいました。
お店としては今現在9年3カ月が経過しました。会社の設立がもう少し早くて、7月末で10期が終了しますから、重任登記するかも含め、そろそろ本腰入れて事業承継を考えないといけないんです。…まあ事業承継などというものでもなくて、「誰か清澄白河でカフェやりたい人いない?」程度のはなしなんですけどね。強豪ひしめく町ですから、コーヒー屋とパン屋はおススメしませんけどね。…外国人観光客も多いので英語力はある程度必要ですよ。そこの音楽好きのあなた、清澄白河の隠れ家カフェ、やってみませんか!?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?