7インチ盤専門店雑記020「ファクツ・オブ・ラヴ」
「ファクツ・オブ・ラヴ Facts Of Love」クライミー・フィッシャー Climie Fisher (1989)
当時は何も感じませんでしたけどね。クライミー・フィッシャーの良さが分かるのには、かなり時間を要しました。このユニットのレコードは、後のこともあってか、拘って集めている方はいらっしゃいます。
この人たちに関して何かを書くとき、どうしても触れなければいけないのは、ティアーズ・フォー・フィアーズ(TFF)なんでしょう。TFFの2人、ローランド・オーザバルとカート・スミスがTFF結成前に所属していたバンドがネオンで、このバンドはビート・バーンとロブ・フィッシャーが中心に活動していたわけで、2曲だけ録音が残されているんですと。ピート・バーンとロブ・フィッシャーはネオン解散後、ネイキッド・アイズを結成するわけですね。結構売れたシンセ・ポップ・ユニットです。バカラック・ナンバーの「僕はこんなに」、結構好きでした。
そして、ロブ・フィッシャーがネイキッド・アイズ解散後に結成したのがクライミー・フィッシャーというわけですね。クライミー・フィッシャーの活動期間は1986年から1990年までという短期間ですが、アルバム2枚と10曲のシングルをリリースし、うち2曲が日本でもCMソングに起用され、日本では人気者の仲間入りとなりました。スズキ・カルタスはティアーズ・フォー・フィアーズもクライミー・フィッシャーも使っていますが、この人脈とか分かっていたんですかね?偶然ですかね?
「ファクツ・オブ・ラヴ」は9曲目のシングルですから、もう解散前の消化試合的な時期でしょうか。全然売れなかったと思いますが、ポップでもう少し話題になってもよかったのではと思います。売り方の問題ですかね?
ちなみにこの後、サイモン・クライミーはエリック・クラプトンやSMAPのプロデュースをしたり活躍するわけですが、ロブ・フィッシャーの方は、大腸癌で1999年に42歳という若さで亡くなっています。なんだかなぁ…。