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7インチ盤専門店雑記179「フールズ・ゴールド」

1976年のフールズ・ゴールドのファーストです。翌1977年にセカンド・アルバム「Mr. Lucky」をリリースして、あっさり解散してしまいます。2年間だけ存在したバンドということになっておりますが、その前はダン・フォーゲルバーグのバック・バンドだったわけで、1974年頃からバンドとしては存在していたと言っていいんでしょうね。如何せん、名コンポーザー、トム・ケリーがいたバンドです。…「ライク・ア・ヴァージン」とか「トゥルー・カラーズ」とか「アローン」とかを書いた人ですね。

ファーストはAristaからのリリース、セカンドはColumbiaからのリリースでして、出世したような気もしますが、何かしらオーヴァー・プロデュースのせいで、カネがかかり過ぎたがゆえの移籍とかいう話もあります。イーグルスの弟分みたいに言われたカントリー・ロック的ファーストの方が全然よかったりします。セカンドはフツーのAORになってますからね。しかもバンドというより、2人組のユニットになってしまいます。

誰がオーヴァーなプロデュースをしたかというと、キース・オルセンなんですね。「ファンタスティック・マック」とかが有名ですけど、80sメタルの有名盤をいろいろやってらっしゃる方です。…しょーがないですね。バックアップはジェフ・ポーカロやらデヴィッド・ペイチやらのTOTO組です。この時期まだTOTOの連中と仲良くしていたデヴィッド・フォスターの人脈として、ここにいるんでしょうね。

ここで面白いなぁと思うのが、2枚目でフールズ・ゴールドはあっさり解散してしまいますが、トム・ケリーってその後i-Tenを作ったことになってますけど、その前にTOTOのセカンド・ギターをやっていた時期があるのをご存知でしょうかね?デビュー・アルバムが出る前に抜けてしまいますけど、YouTubeで観られる78年当時のTOTOのライヴ、日本のテレビ番組で流されたものみたいですが、そこにはしっかり映っていますね。クレジットもされています。…ということは、フールズ・ゴールドってTOTOの連中がぶっ壊したわけ…?

シングル・カットは5曲ありますけど、7インチ盤は見たことないですねぇ。売れてないから、レアですよね。まあまあ悪くないんだけどなぁ。そろそろこの手元にある2枚のアルバムも売りボックスに放り込みますかねぇ…。


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