FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 011:トミー・ボーリン特集
さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第11回(2021年12月10日(金)20時~
(再放送:12月12日(日)19時~)
清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。しかもフルレングスでかけます。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。
今週は1976年12月4日に亡くなった、ジェイムス・ギャングやディープ・パープルといったバンドに在籍したギタリスト、トミー・ボーリンの特集です。ディープ・パープルを解散させたへたっぴという評価から、最近は悲運の名ギタリストという方向に評価が変わってしまった人です。
1曲目
「ユー・キープ・オン・ムーヴィング You Keep On Moving」ディープ・パープル Deep Purple (1975)
2曲目
「ラヴ・チャイルド Love Child」ディープ・パープル Deep Purple (1975)
まずはディープ・パープル「カム・テイスト・ザ・バンド Come Taste The Band」から2曲ご紹介です。デヴィッド・カヴァーデイルとグレン・ヒューズが在籍している時期ですから、ブルージーな曲がいい感じです。初期ホワイトスネイクに近いテイストでしょうか。長い目で見ると、ディープ・パープルのアルバム群の中では異質の一枚です。この時点でトミー・ボーリンを知っていた人間がどれだけいるのでしょうか。私はジョー・ウォルシュがギターを弾いていると勘違いして買ったジェイムス・ギャングの「マイアミ」で知っていたわけなんですけどね。
3曲目
「クワドラント4 Quadrant 4」ビリー・コブハム Billy Cobham (1973)
4曲目
「トーリアン・マタドール Taurian Matador」ビリー・コブハム Billy Cobham (1973)
マハビシュヌ・オーケストラのドラマー、ビリー・コブハムのアルバムから2曲ご紹介しました。この「クワドラント4」でディープ・パープルの連中の目にとまったということですが、まあ猛烈なギターを弾いております。同じくマハビシュヌ・オーケストラのヤン・ハマーもおりまして、音的にはジェフ・ベックの「ワイヤード」あたりに近いものでしょうか。こちらの方がかなり早いんですけど…。
5曲目
「ピープル・ピープル People, People」トミー・ボーリン Tommy Bolin (1975)
6曲目
「マーチング・パウダー Marching Powder」トミー・ボーリン Tommy Bolin (1975)
「カム・テイスト・ザ・バンド」とほぼ同時期に発売されたお初のソロ・アルバム「ティーザー Teaser」からも2曲ご紹介しました。ここではナラダ・マイケル・ウォルデンやデヴィッド・サンボーンまで参加しております。音的にはもう「ワイヤード」的、…まんまです。こちらの方が1年早いんですけど…。
7曲目
「ヘッド・アバヴ・ザ・ウォーター Head Above The Water」ジェイムス・ギャング James Gang (1974)
8曲目
「クルージン・ダウン・ザ・ハイウェイ Cruisin Down The Highway」ジェイムス・ギャング James Gang (1974)
ジェイムス・ギャングの「マイアミ」からも2曲。ジョー・ウォルシュの推薦で加入したわけですが、ハード・ロック路線ではないアルバムに仕上がっております。ボリューム・ペダルの操作など、実は器用な人だったのではというあたりに触れております。気持ちいいサウンドです。
9曲目
「バスティン・アウト・フォー・ロージー Bustin’ Out For Rosey」トミー・ボーリン Tommy Bolin (1976)
10曲目
「サムデイ・ウィル・ブリング・アワ・ラヴ・ホーム Someday Will Bring Our Love Home」トミー・ボーリン Tommy Bolin (1976)
11曲目
「ポスト・トースティ Post Tastee」トミー・ボーリン Tommy Bolin (1976)
エンディングも含め、セカンド・ソロ「富墓林 Private Eyes」からは3曲ご紹介しました。ファンキーなテイストも出てきております。元ヴァニラ・ファッジのキーボーダー、マーク・ステインと新バンドを結成して、かなりいいアルバムに仕上がっています。2人以外は黒人さんのバンドですから、ハード・ロック路線ではないんですけどね。10曲目にはカーマイン・アピスも参加しております。彼が生きていれば…という話は詮無いものですが、まだまだ面白いアルバムを作ったのではという気はしますね。残念です。
次回はJ-Jazz特集です。お楽しみに。
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