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7インチ盤専門店雑記613「ヤンシー・キョロシー」

先般、よくランチタイムにお食事にいらっしゃるじんた堂さんとポーランド・ジャズの話題になりまして、何だか昔凄く気に入ったピアニストがいたということで、名前がなかなか思い出せず、悶絶後にようやく出てきた名前がヤンシー・キョロシーでした。そうなんです、ヤンシー・キョロシー、なかなかどころか上手いです。世界は広いです。まだまだ凄いプレイヤーはおりますな。

某レコ屋で10インチ盤を箱売りしていたんです。十数枚の10インチ盤が入っておりまして、お安く入手したものでした。ジャズ系ばかりでベツレヘムやブルーノート5000番台の再発ものが中心でした。その中にピンキー・ウィンターズというヴォーカリストの10インチ盤が含まれているのを見つけましてね。この人「Pinky &Zoot」などというレコードもある人ですから、めちゃくちゃ気になっていたんです。そして、この盤「Pinky」はその昔ン万円という値段で取引されていたものなんです。

その箱の中にいたんですよ、ヤンシー・キョロシーが。一通り聴いたところで、まずもう一度針を下したのがヤンシーでした。我が耳を疑うかのように、繰り返し聴きました。…「凄いじゃん、誰、コレ?」となりまして調べましたが、まあ名前の読み方が正しいかどうか分かりませんが、情報に辿り着けるまでに相当苦労しましたね。…ポーランド・ジャズですからね。

こちらの盤は「チュニジアの夜」とかのスタンダードをやってます
貴重そうなのがコチラ…
「early 1960's」という録音時期の表記が情報の少なさを物語っていますな

実は清川達也さんという方が現代ジャズのアーティストをご紹介するようなnoteを書いていらっしゃいまして、とにかく、凄いクオリティの内容です。気になるので毎度読みにいくのですが、本当に知らない名前がばかりが出てきます。でも時々知っている名前も出てきて、嬉しかったりします。先日はビンセント・ハーリングという懐かしい名前が出てきまして、これがもの凄く嬉しかったんです。実力派であることは分かっておりましたが、こちらはレコ屋ですから、やはりヒット作がないと忘れてしまいます。30年ほど前に来日した時に少しだけしゃべったことがあるミュージシャンだったというだけなんですけどね。

こうして、レコ屋をやりながら、好きなだけ音楽を聴きながら暮らしていると、何でも詳しくなってしまいそうですが、結局自分の好きなものしか聴いていないようなところがあって、時々反省モードに入ります。清川さんのnoteを読むと、新しいものに絶えず興味が持てることがどれだけ凄いことかと思い知らされます。…自分にはできそうにないなというところなんですけどね。

noteをやっていて面白いのは、自分では思いつかないような視点をもって音楽を聴いる方がいらっしゃることに気付けるんです。個人的には配信やサブスクには極力時間を割かないようにして、アナログ盤を聴くようにしていますが、本当は広がり方が違うことは承知の上なんです。ハイブリッドに行きたいところなのですが、やはり時間が少々足りません。もう少しやり方を工夫しないといけないなと思う次第です。

まあ毎度のYouTube恐るべしですが、こういうアーティストも出てきます。視聴回数は数百回ですが、あるにはありました。

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