7インチ盤専門店雑記576「ロック逍遥1:レオ・セイヤ―~ジミー・ホール(ウェット・ウィリー)」
7月のイベントが「ROCK ROCK ROCK!!」と銘打って、フツーのロックをフルレングスでかける、オーディオ・イベント的なものになります。何だかんだ言って10年近くやってますから、これまで膨大なプレイリストになりますが、それでもかけそびれた感があるアーティストがいくつもあるんです。代表的なところでビリー・スクワイアでしょうか。83、84年頃の年刻みの回に少しはかけておりますが、いい曲がいっぱいありますからね。
ナイト・レンジャーやフォガットあたりも同様ですかね。加えてロックと言えるかどうかですが、準備を始めて気になり出したのが、まずレオ・セイヤーです。大好きなアーティストですがこれまでかける機会が全然ありませんでした。この人はヒット曲もいろいろありますが、提供曲にも面白いものがありますから、芋蔓トークでラジオ番組が2〜3本作れそうな人間関係を持っています。
例えばウェット・ウィリーのヴォーカルだったジミー・ホールが、1982年のソロ「キャディラック・トラックス」からシングル・カットした「Fool For Your Love」もレオ・セイヤーの曲です。作者ヴァージョンもありますね。
ジミー・ホールもウェット・ウィリーもあまりかけてませんねぇ…。黒っぽいテイストを振り撒きながら、元気よく歌っている曲が結構面白いです。ウェット・ウィリーは「Keep On Smilin'」と「Street Corner Serenade」はかけた記憶がありますけど、あまりサザン・ロック的でない曲にポップでいいものがありまして、…かけたくなってしまいますねぇ。
ウェット・ウィリーはカプリコーンの代表的なアーティストですが、バンド末期の2枚はepicからリリースしております。ジミー・ホールのソロもそのままepicから出ております。ここらにはちょいと複雑な人間関係がありまして、そもそもオールマン・ブラザーズ・バンドの前座で認知されたウェット・ウィリーですが、74年の「キープ・オン・スマイリン」以来ヒットが出なかったウェット・ウィリーのリッキー・ハーシュRicky Hirshをグレッグ・オールマンが自己のバンドに引っこ抜いてしまい、一旦解散するかというところまで行ったようです。それでもマーシャル・スミスを起用して「Street Corner Serenade」のヒットを出すわけですよ…。
事はそこで終わらず、80年代に入ってジミー・ホールはソロでも中ヒットを出します。さらに82年から84年まではBetts, Hall, Leavell and Trucksという、オールマンの主要メンバーと一緒にバンド活動をするという、何とも意味深な行動にでます。その後85年にはご存知ジェフ・ベックの「フラッシュ」にフィーチャーされるわけですが…、はてさて、この連中、人間関係はいいのやら、悪いのやら…。
ちなみにジミー・ホールのソロ「キャディラック・トラックス」に関しては、Takeshi Tadaさんが以前に記事を書かれております。さすがです。…日本ではそれほど人気がある人ではないので、この盤を持っている人がいるとしたらTadaさんくらいだろうなどと考えておりました。そんなときにnote内検索したところ、唯一Tadaさんの記事がヒットしたというわけで、一人で爆笑してしまいました。
こういう芋蔓トークというか、いろいろなアーティストを脈絡なく(少しはありますけど)聴いたり、調べたりするのが楽しいんですよねぇ…。しばらくそんな記事を続けてみますかね…。徘徊…はあまり言葉のイメージがよろしくないので逍遥ですかね。
この「Love Me Like The Last Time」という曲が好きなんですけどね。これシールズ&クロフツのダン・シールズとか、ジョーイ・スキャベリーとかも歌っているんですよ…。ジョーイ・スキャベリーって、あの「アメリカン・ヒーロー」のあの人…。テレビ番組の話題に行くと、マイク・ポストとかも好きで、…これじゃあ徘徊しているみたいですね、…やめよう、一旦終わらせてまた別の機会に…。