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7インチ盤専門店雑記139「ティーン・スピリット」

1991年9月にリリースされたニルヴァーナのサード・シングルです。特別好きなバンドでもないのですが、この曲の猛烈なインパクトは認めますとも。自分のラジオ番組の1992年の特集 でも登場します。この曲に限らず、発売された日で切ってしまうと世相を反映することになりません。この曲は1992年も普通にラジオから流れておりました。

自分は1991年のクリスマス・シーズン、友人の結婚式でニュー・ヨークに滞在しておりましたが、ホテルの有線でラジオ番組を聴くと、1時間に1回は流れておりました。この曲とオジーの「ノー・モア・ティアーズ」はもうヘヴィロテを通り越しているようなかかり方でしたね。テレビでMTVを観ても、しょっちゅう流れていました。忘れようにも忘れられない2曲です。こういうのって、ビルボードのチャートで何位まで行ったとか、年間何位だったとか関係ないんです。瞬間風速みたいなヤツなんでしょうかね。

1992年はアナログ・レコードが普通には売られていない時代になっておりますから、アナログ・レコードで振り返るという番組企画自体がかなり怪しいものになってしまうのですが、それでも30年前、懐かしいといえば懐かしい時代になってしまいました。こういうのは年数でもないのでしょうが、バブルがはじけた直後で、バタバタした年でしたから、記憶にはしっかり残っているわけです。ただし、当時どういう感情とともに聴いていたかという部分と2022年の今、どう振り返るかは全く別物です。

当時、何がダメだったかというと、自分がジャズやブルースにハマりまくっていて、ロックを含めたポピュラー・ミュージックをあまり聴いていなかった状況下、「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」の「ティーン・スピリット」という言葉に嫌悪感を抱いてしまったんです。中学生の頃の、意味もなくもの凄い熱量で何かにハマるようなものかと思いますけど、個人差はありますし、サーティーンとナインティーンでは全然違うものでしょうがというあたりで、受け付けなかったように記憶しています。まあ、今では「案外ポップだね」で普通に聴けてしまうんですけどね。

当然ながら、この曲のシングル盤となるとそれなりにレアです。ゼロが1つか2つ多い気がします。一時代をつくった曲と思えば当然ですけどね。







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