7インチ盤専門店雑記703「The League Of Crafty Guitarists」
ウチにいらっしゃるお客様の一部の方が音楽好きで、一緒に色々聴いて楽しんでくださるわけです。そのうちの一部の方がレコードをお買い上げくださる、さらにそのうちの一部の方が7インチ盤をお買い上げくださるわけです。LPと7インチ盤の売り上げは半々程度ですかねぇ。ですから7インチ盤専門店の宣伝として書いておりますが、結果として自分の好きな音楽/レコードについて発信していればいいわけなんでしょうね。ということは、自分が多く聴いてきたものについて書くことが望ましいのかなと考えまして、ここのところキング・クリムゾンやレッド・ツェッペリンなどについて書いております。7インチ盤≒シングルと考えると、キング・クリムゾンとかについて書く機会が得られないんですよねぇ…。
まあツェッペリンに関しては、シングルもいっぱいありますけど、それも含めて猛烈な量の関連音源を聴いてきております。そういう意味ではキング・クリムゾンも負けてないはずなんです。シングルには目が向きませんでしたが、LPはアナログ時代(1980年代以前)から、お値段的に高いなと思いつつ、あれば買っておりました。特にロバート・フリップのソロ・プロジェクトは面白がって聴きましたねぇ。クリムゾンっぽいものも、そうではないものも…。
クリムゾンっぽくないものの代表的な一枚は、やはり「The League Of Crafty Guitarists」のシリーズでしょうか。…参加メンバーがね。Liveの1&2に加え、将来夫婦漫才の相方になるトーヤ・ウィルコックスさんとの出会いもこのシリーズですからねぇ…。「The Lady Or The Tiger」、まあ手に入らないアルバムですし、…そそられません。
曲はキング・クリムゾンで聞かれるフレーズがいろいろ出てくるのですが、何本かのアコギでユニゾン的に同じフレーズを弾いており、結果としてエフェクターのコーラスと同じような効果が得られるような実験的なことをやっていますが、やはり飽きます。統率が取れている点ではディシプリン的なクリムゾンの原点的な実験かもしれませんけどね。
またロバート・フリップのアイデアで、それなりにテクニックのある若手ギタリストが演奏しているわけですが、ロバート・フリップの演奏メインでもないわけですよね。コンポーザーとしてのビリー・ジョエルのクラシック・アルバムと同じで、本人の演奏が聴きたいファンにとっては、かえって面白くないのではないですかねぇ。
加えて余談かもしれませんが、86年時点の英国盤のクオリティがイマイチなんです。たまたまかもしれませんが、手元にある盤はゴミの粒をいっぱい一緒にプレスしてしまったようで、あちこちにポチッと出っ張りがありまして、実はまともに再生できません。新品なら返品交換とかも可能でしょうが、中古盤ではそういうわけにもいきません。超レア盤なので私も保有はしておりますが、もう1枚手に入れば捨てるような代物です。
他のEditionsEG盤がそれほど酷いものでもないので、ちょいと残念な盤ですねぇ。まあこの辺の盤を買うときは、盤面チェックされることをオススメしますという話でした。