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7インチ盤専門店雑記642「リー・リトナーの基本線」
先般、じんた堂さんが遊びにいらっしゃった時に、リー・リトナーの話題というか、ダイレクト・ディスクの話題になりまして、「ありますよ」と言ったものの見つけられませんで、残念なことになってしまいました。「お盆休みに探すか」と思っていたところ、あっさり出てきました。整理ができていない自分が悪いのですが、毎度皮肉なものだと思います。探している時は見つからず、用が済んだら放っておいても出てくるんですから。…これ、レコード・コレクターあるあるなんじゃないですかね。…私は毎度同じようなことを繰り返しております。
さて、リー・リトナーですが、特別思い入れのあるギタリストというわけでもありませんが、一応基本線は揃えているつもりでした。ともあれ、1981年の「RIT」は大好きなアルバムです。ポップ過ぎるからか、コアなファンには敬遠されるアルバムらしいですが、まあポップで何が悪いというところで、何でも屋の私が嫌いなわけがないというヤツです。シングルもこのアルバムからは何枚もカットしていますしね。
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私の評価では、やはり1970年代のクロスオーバーと言っていた時期、驚異の新人ギタリストとして大注目だった時期のアルバムが基本的に聴くべきもの、揃えておくべき基本線と考えております。如何せん1976年に「First Course」でデビューし、77年3枚、78年2枚、79年3枚といったペースでアルバムをリリースしてきました。大注目でした。自身のアルバム以外にも、77年の時点でナタリー・コール、アレサ・フランクリン、ブラザーズ・ジョンソン、キャロル・ベイヤー・セイガーなどといった人たちのバックアップもやっていますから凄い人気だったのではないでしょうか。
ちなみに、ダイレクト・ディスクを簡単に説明しますと、通常のレコーディングの場合、マルチ・トラック・テープに各パートを録音し、ミキシングしてトラック・ダウンという作業を行ってマスター・テープを作り、そこからアナログのマスター原盤を刻みます。一方ダイレクト・ディスクでは、演奏を(テープに録音せず)直接原盤に刻み込むダイレクト・カッティングで録音します。テープへの録音や編集などのステップを省くことで高音質を極めた録音というわけです。
ただし、スタジオ・ライヴで一発録音、アルバム片面分を一気に録音するわけです。結局腕のいい超一流のセッションマンしかできませんよね、コレ。そんな人たちが集まって、えいやっと作った恐ろしいものなんですね。また技術的に3万枚しかプレスすることができないとかで、3万枚の限定発売でした。実は売切れを想定してTake2を録音したアルバムもあったりします。CD化の際に「どっちだ、どっちだ」と大騒ぎになっておりました。…ようやるわ。
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ダイレクト・ディスクです
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これもダイレクト・ディスクです
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左のダイレクト・ディスクと右の通常盤、別ジャケです
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ギター・シンセを聴くために
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まあ、この辺りでいかがでしょうという私が考える基本線を載せてみましたが、当然反論もおありでしょう。個人の好みの話ですから悪しからず。
JVC、すなわちビクターのシリーズですけど、L.A.のワーナー・ブラザーズ・スタジオで録音しているのも面白いですね。ダイレクト・ディスクだと思って聴くと…また一興ですな。
※後日談
この辺のアルバムを買い集めた頃の気分について書いた文章がありましたので、リンクを貼っておきます。