7インチ盤専門店雑記201「黒い夜」
格好良いです。マーヴィン・ゲイ、やはり好きです。そしてよく売れます。「What's Going On」がどうしても最高傑作となってしまうのでしょうか。「Let's Get It On」も好きです。そして「Got To Give It Up」、TPO次第では、これがイチバン好きかもしれません。ただしライヴ映像がいくつもYouTubeにあって、たまに観るのですが、これがどういうわけかどれもイマイチです。スタジオ録音がダントツ最高です。多分、この曲、この速度でないとダメなんでしょうね。ライヴはみんな少し速いですからね。
先日、某常連さんが「What's Going On」の7インチ・シングルを買い取ってくださいました。結構高めの値札がついていたのですが、少々のお値引きで引き取られて行きました。ま、コレクターズ・アイテム的な7インチ盤などは、欲しいという人のところにあるべきです。非常に状態のいいブツでしたから、「惜しくないの?」と他のお客様から訊かれたりもしましたが、どのみち店を閉めることになれば処分するでしょうから、むしろ欲しい人のところに行って欲しいと思います。
しかも、「凄い音質でビックリした」と言われておりまして、それもまた嬉しいわけです。7インチ盤の価値が分かっていただければ、もうそれだけでも十分なんです。実際にいくつかの7インチ・シングルはビックリするほどいい鳴りです。マトリックスだのいろいろな条件もあるのでしょうが、むしろオーディオ機器との相性もあるように思います。うちのオーディオ・セットで鳴らしたとき、底力を発揮する盤は何枚もあります。中低音寄りの部分に魅力がある音源が特にいい音で鳴るように感じますから、オーディオ・セットのクセやバランスが大きな要因でもあるのでしょう。
そして、やっと話が戻ってきました。マーヴィン・ゲイの「黒い夜 Got To Give It Up」これまた随分いい音で鳴ります。これもちょいとビックリするレベルです。レッド・ツェッペリンやヴァン・ヘイレンは非常によく鳴ると思っておりますが、どうやらマーヴィン・ゲイも相性がよろしいようです。この曲に関しては、あのミドル・テンポのリズムが鳴り始めたら、誰もがニヤッとします。「凄いね」などと言いながら。
客足が戻りつつある昨今、恐ろしく混んでいる隠れ家カフェですが、ついでにやっているレコ屋のレコードも恐ろしく売り上げます。ウェブ通販も同様、むしろ高額盤はウェブでよく売れます。やっとこさコロナが落ち着いてきたところですから、攻めの経営に転じたいところですが、スタッフさんがへっていることもあって、営業は超不安定です。今週は水曜夜に臨時休業して、ご迷惑をおかけしてしまいました。そして、今日の夜と明日土曜の営業も無理そうです。残念ですが、「少しカラダを休めなさい」と神様(カミサン)が言っているようです。