FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 061:追悼ヴァンゲリス特集
さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第61回(2022年11月25日(金)20時~
(再放送:11月27日(日)19時~)
清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。
今週のお題は「追悼Vangelis」特集です。2022年5月17日に79歳で亡くなられたヴァンゲリスの特集します。まず、「ブレードランナー」が無いとお話になりませんが、これがかなり入手困難な盤であることをご紹介した後、概ね年代順にご紹介していきました。
1曲目
「Bacchanale」Vangelis (1975)
「天国と地獄 ヘブン・アンド・ヘル」というアルバム収録曲です。イエスのジョン・アンダーソンも参加しております。サン=サーンスの歌劇「サムソンとデリラ」にも出てくる曲名で、お酒の宴、転じて乱痴気騒ぎを意味します。こういった部分からも知性を感じさせます。
2曲目
「Pulstar」Vangelis (1976)
「反射率0.39」というアルバム収録曲です。このアルバムは全曲天文学に関するテーマを持っております。「パルスター」は「東京新聞ニュース」等というテレビ番組のテーマとして使われておりました。
3曲目
「Hymne」Vangelis (1979)
4曲目
「L’Enfant」Vangelis (1979)
「野生 オペラ・ソヴァージュ」というアルバムから2曲続けてご紹介しました。大ヒット曲のベースになったようなフレーズが出てき始めます。彼の個性が確立していく様が見えるようと申しております。
5曲目
「Memories Of Green」Vangelis (1980)
モリタケさんというお店の常連さんから「ヴァンゲリスといえばこれでしょう」と言われたもので選曲に加えました。「流氷原 See You Later」というアルバムと「ブレードランナー」のサントラの両方に収録されております。
6曲目
「I’ll Find My Way Home」Jon & Vangelis (1981)
ヴァンゲリスはイエスのジョン・アンダーソンとは本当に仲が良く、「ジョン&ヴァンゲリス」名義で4枚もアルバムをリリースしております。ただジョン・アンダーソンの個性に引っ張られるようで、かなりハッピーなテイストの曲が多くなります。この曲は「ザ・フレンズ・オブ・ミスター・カイロ」というアルバムの収録曲です。
7曲目
「Titles from Chariots Of Fire」Vangelis (1981)
80年代は怒涛のサントラ・リリースが続きます。まず「炎のランナー チャリオッツ・オブ・ファイヤー」から「タイトルズ」です。第54回アカデミー賞作品賞、作曲賞を受賞した作品です。1924年のパリ・オリンピックに至る時代背景の中でイギリスの宗教観や個人の尊厳などを描いた名作と語っております。
8曲目
「Bladerunner – End Titles」Vangelis (1982)
拘り屋リドリー・スコット監督作品は興行収益的にはコケましたが、ロングラン・ヒットとなり、SFファンの間ではカルトな人気を持っている作品です。サントラ盤は1994年まで待たされました。
9曲目
「Missing」Vangelis (1982)
「ミッシング」はg1973年に起きた南米チリで発生した軍事クーデターの最中に起きたアメリカ人青年の疾走事件を描いたものです。この年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しています。失踪した青年のお父さん役のジャック・レモンが男優賞も受賞している名作です。奥さん役はシシ―・スペイセクでした。今年の10月4日に伝説のカントリー・シンガー、ロレッタ・リンが90歳で亡くなられましたが、彼女の半生を描いた「歌えロレッタ 愛のために」という名作映画がありまして、ここでロレッタ役をやったのがこのシシー・スペイセクでした。素晴らしい俳優陣で作られていた映画であると語っております。
10曲目
「Closing Titles from The Bounty」Vangelis (1984)
個人的に最も忘れられないヴァンゲリスの映画提供作品は、1984年の「バウンティ/愛と反乱の航海」です。メル・ギブソンとアンソニー・ホプキンスが素晴らしい演技を披露しております。戦艦バウンティ号の反乱という史実がベースでて、5回も映画化されております。これが5回目の作品です。この辺のサントラ盤がリリースされなかった映画の曲が聴けるため、この盤は本当に有り難いんです。
11曲目
「Theme from Antarctica」Vangelis (1983)
ラストは日本映画です。「南極物語」もヴァンゲリスでした。高倉健さん主演、ソリを弾く犬のタロとジロの物語でした。これも名曲です。
次回は「30年前の音楽シーン:1992年」特集です。お楽しみに。
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