見出し画像

7インチ盤専門店雑記869「デビューした頃のジョン・メイヤー」

ジョン・メイヤーはお好きですか?最近は女性関係などでいろいろお騒がせのようですし、音楽活動の方も好みが変わったのか、初期の音源が好きな人間にとっては、あまり満足できないリリースが続いております。その一方で、グレイトフル・デッドのボブ・ウェア―と一緒にやっているデッド&カンパニーは個人的には結構好きでして、レコ―ド盤で楽しむ音楽とは全く別の嗜好としてYouTubeの動画などは結構楽しんでおります。

元々、日本に住んでいたり、日本が大好きな人間ですから、日本にいて情報が入ってこないとかライヴを観れないということはないアーティストですが、あまりアルバム・プロモーションやソロでのライヴ活動などは熱心ではありません。そしてエア・ポケットと言うほどでもありませんが、初期の情報自体がやや錯綜しているようで、ウェブメディアの情報も正確ではありません。

自分は、たまたまですが、メジャー・デビューしてきた頃から「これは素晴らしいアーティストが出てきた!」と思い、かなりしっかりチェックしておりました。ヘッダー写真は1999年リリースの自主制作EP盤「Inside Wants Out」でして、時代的にアナログは作られなかったようですが、自分の場合、こんな頃からハマっております。

ファースト・アルバム「Room For Squares」は2001年6月リリースです。Awareというレーベルから発売されますが、直ぐにコロムビアの目にとまり、「3X5」という曲を追加して9月に再リリースされます。コロムビアはアナログとの親和性を見抜いていたか、ファーストからしっかりアナログ盤がプレスされました。時期が時期ですから、アナログ氷河期に嬉しいリリースでした。自分は予備も含めて4枚ほど買っておきました。現時点では1枚売れて、1枚お店のBGM用に使っており、2枚は自宅に未開封で保管してあります。…それくらい好きな盤です。

自主制作EP「Inside Wants Out」とファースト・アルバム「Room For Squares」では、「No Such Thing」や「Neon」など数曲がダブっておりますが、別テイクです。世の中お好きな方はいらっしゃるようで、このファースト・アルバムはロングラン・ヒットになります。ビルボードのアルバム・チャートでは最高位8位ですが440万枚以上売れ、セカンド・アルバム「Heavier Things」は1位になるものの270万枚の売上げということです。それなりに凄い数字だと思います。

面白いのはシングル・カットで、「No Such Thing」「Your Body Is A Wonderland」「Why Georgia」の3曲がヒットします。ビルボードのAAAでは1位1位2位でした。いい曲だとは思います。でも自分が好きなのは「St. Patrick's Day」や「Neon」だったりします。

2008年にリリースされた大ヒット・ライヴ盤「Where The Light Is」はアナログ盤だと4枚組というボリュームでして、通常こういう盤は聴かなくなるのが目に見えておりますから、躊躇しましたが 一応買っておきました。さすがにこれはプレス枚数が少ないようですけどね。アコースティックだったりトリオだったり、様々な演奏スタイルのスペシャル・セットを寄せ集めてあり、ある意味絶頂期の記録です。貴重かと思います。

結局ヴォーカリストとしての評価も高いので、シンガー・ソングライター的に扱われますが、ギタリストとしての才能は相当のものだと思います。マーティンやフェンダーが直ぐにシグネチャー・モデルを発売した辺りからも、その辺の事情が垣間見られます。

原点回帰的な活動とか期待できませんかねぇ…。まだ若いから、できそうですけどね。

いいなと思ったら応援しよう!