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7インチ盤専門店雑記152「クレイジー・ホース」
ニール・ヤングのバックにつくことも多いクレイジー・ホースの「クレイジー・ムーン」です。さほど評価の高いアルバムではないのですが、個人的には結構好きです。…ジャケットは嫌いです。
どうしてもニール・ヤングの呪縛から逃れられないバンド、というイメージですが、まあニール・ヤングも5曲参加していますから、いいんですけどね。ただニール・ヤングにはギターだけで、歌わせていないところが好きです。そういったことを抜きにしたら、わりとよくできたギター・ロックの佳作だと思います。曲が結構いいレベルで揃っています。
面白いのはジェイ・グレイドンやバリー・ゴールドバーグという名前がクレジットされていることなんですけど、西海岸の連中は仲がいいですね…。何だか全然イメージとは違うところに、ひょっこり顔を出すようなところがあって、クレジット・オタク的にも面白いあたりです。
バンドとしてはフランク・サンペドロのギターと、ビリー・タルボットのベース、ラルフ・モリ―ナのドラムスという3ピースの時期になりますが、初期のダニー・ウィッテンやニルス・ロフグレンの時期よりしっくり来てますね。フランク・サンペドロはこの辺からずっと長くクレイジー・ホースのギタリストとして活動しますから、座りがいいと申しましょうか、居心地がよかったんでしょうね。
クレジット・オタク的にはいろいろなゲストなどが顔を揃えたりするアルバムの方が面白かったりもするのですが、極私的には、メンバー・チェンジが多いのは好みません。地味でも長く続けられる、裏方的な連中のやっていることの方が好きですね。西海岸では難しいのかもしれませんけどね。
ここのところ、ジョ・ジョ・ガンやクレイジー・ホースなどのBGM的に聴いていて心地よいギター・ロックがよくなっております。お店の壁面はリトル・フィートがいっぱい並んでいる状況ですが、「長く聴き続けられる音楽のよさ」みたいなものにしみじみしております。クルマのデザインもそうなんですけど、あまり流行に左右されないで、長く愛せるものってよくないですか?