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7インチ盤専門店雑記497「New Multitudes」
アンクル・テュペロが分裂し、一方がウィルコ、もう一方がサン・ヴォルトになったわけですが、結局両方とも好きで、その後もフォローしております。つまりジェフ・トゥイーディとジェイ・ファーラーのソロや別プロジェクトも含め、可能な限りアナログレコードで聴くようにしておりました。21世紀になって敢えてアナログレコードで聴きたいと思う代表的な連中です。
ジェフ・トゥイーディの方はすべてアナログ・リリースがありますが、ジェイ・ファーラーは一部CDしか手に入らないものもありました。ヘッダー写真のこの盤、2012年の「New Maltitudes」はリリース当初しかアナログ盤が手に入らないものでした。今でも情報は出てきますが、プレス枚数が相当少なかったか、入手困難扱いです。この辺のアーティストは予約して買うので、アナログレコードで持っておりましたが、売れてしまいました。
そんなわけで、ジェイ・ファーラー関連音源ですが、内容はウディ・ガスリーの未発表の詩(詞)に、新たに曲をつけたものです。昔ながらのウディ・ガスリーのファンはどう聴いたやら…。ただこのプロジェクトの中心はウディ・ガスリーの娘さん、ノラ・ガスリーだったりしますから、蔑ろにはできません。
お分かりの方には分かる、ウィルコにも「マーメイド・アベニュー」という同様のシリーズ3作があります。英国人フォークシンガー、ビリー・フラッグと一緒にやっている一連の作品、ウィルコのオリジナル作品ほど愛すべきものでもないと感じましたが、だんだんよくなってきました。…こういう作品って時々あるんですよね。
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ビリー・フラッグは最近ジョー・ヘンリーとコラボしておりまして、実に興味深い状況になっております。あらためて「マーメイド・アベニュー」シリーズも聴き返すことになったわけですが、盤の背景も含め、21世紀に聴くべきアナログレコードとして文句なしの存在です。
さて、ノラ・ガスリーさん、何故元アンクル・テュペロの連中にウディ・ガスリーの未発表詞を託しましたかね?まさか「こいつら曲はいいんだけど歌詞がイマイチだな」と思ったわけでもありますまい。この連中の音なら父親の歌詞がフィットすると思ったと考えたいところです。だってねぇ、ウィルコもサン・ヴォルトも、歌詞で聴かせるタイプではありませんからねぇ。音楽的な志向のズレから分裂した連中の両方に依頼するという行動が、イマイチ理解できないんですけどね。
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そんなわけで、時代的にハマるわけでもないウディ・ガスリーやらピート・シーガーの音源は時々聴きたくなります。YouTubeやサブスクのサービスなどでフツーに聴けるでしょうが、やはり代表的な曲をまとめたコンピレーション・アルバムが聴きたいところです。Not Nowあたりの廉価盤コンピCD、こういった場合は重宝します。アナログレコードで入手しようとすると、意外にお高くなっております。