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7インチ盤専門店雑記601「September In The Rain」

今朝の「Come In From The Rain」なんぞを聴いておりますと、「雨の曲って多いなぁ」などという考えが脳内に常駐してしまい、今日は雨のタイトルをあれこれ考えては脳内再生しております。そうしたところ、「September In The Rain」が出てきてしまいました。…9月じゃありませんけどね。そんなことは承知の上で、好きな曲を脳内再生していて、一度ツボにハマるとループしますよね。朝一で「キャロル・ベイヤー・セイガーいいなぁ」となっていたはずなのに、もうズート・シムズのブロウしか出てきません。

ヘッダー写真の「The Modern Art Of Jazz」、ズート・シムズのアルバムの中でも結構好きな方です。ワン・ホーンの評判がよろしい方です。「Down Home」サイコー、アタマ振ってしまいます。アナログLPは売れてしまいましたから、今はHDDプレイヤーで聴いておりますが、まあ大好きな「Doggin' Around」は7インチ盤もあります。確かにこのあたりのズート・シムズはハマりますね。…随分聴いてます。

アンリ・ルノーをフィーチャーしたデュクレテ・トムソンも大好きなのですが、あれは元々10インチ盤ですから短いんですよね。まあ7インチ盤専門店が短いからと言って敬遠してはいけませんね。3分芸術に勝るもの無し、3分で起承転結を示せなどとは申しませんが、ダラダラと長いのは好みません。…コルトレーンのライヴみたいに密度が濃いのは例外と言うか、あれは長くても集中できるからいいんです。…身勝手ですな。

「The Modern Art Of Jazz」は、ボブ・ブルックマイヤーのトロンボーンが聴きたくてターンテーブルにのせることもありますから、また別の意味で聴く機会が多かったりします。ボブ・ブルックマイヤーはスタン・ゲッツのお仲間という印象ですが、ジェリー・マリガンやズート・シムズのアルバムでも吹いております。何度も書いておりますが、スタン・ゲッツはあまり好みではなくて、ジェリー・マリガンやズート・シムズは大好きなんです。ボブ・ブルックマイヤー、元はピアニストとしてキャリアをスタートさせ、レイ・チャールズの編曲も手伝ったりしたという器用な面もあります。

そして、この辺のことを書き始めると、どうしても ↑ この盤に行き着きます。ズート目当てで購入した盤ですが、どうしてもボブ・ブルックマイヤーのプレイに耳が行ってしまいます。本当に上手い人です。「…トロンボーンだよねぇ」とついつい聴き入ります。やっぱりズートはこうなると一步下がってしまうのでしょうか。…でもね、個人的にはこのバランスでちょうどよかったりします。妙なものです。

ズート・シムズもボブ・ブルックマイヤーも、凄いテクニックですが、実のところ感性的に好きでして、すべての面において贔屓目な聴き方をしてしまいます。「珍しく古臭いの聴いてるね~」などと言われてしまいますが、「…そういう気分なんですよ」とニコニコ顔で返すことになります。そして毎度しばらくハマります。

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