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7インチ盤専門店雑記683「Pride」

U2の12インチ・シングル「Pride (In The Name Of Love)」です。ボノやエッジはあまり好きな曲ではないようですが、バンドを代表するヒット曲ではありますよね。ファン・サイトの投票でセットリストから外して欲しい曲の1位ですと。やる方も聴く方も嫌いなんだ…。

メッセージ色濃い曲が好きではないということも理解はできます。私も昔はそうでした。20代前半までは、純粋に音楽を楽しみたいという気持ちが強かったですね。今は歌詞も含め、アーティストの考え方も含めて捉えないと意味がないという考え方になってしまいました。歌詞が解らないまま、曲だけ楽しんでいられるのも若いうちだけということなんですかね。

このレコード、裏ジャケはマーティン・ルーサー・キングがドーンです。今はそういう意味合いの曲と考えていいようですが、元は歪んだプライドで国際関係に無用な軋轢をもたらしたロナルド・レーガンを揶揄する意味だったということで、何だか政治的なメッセージが込められたプロパガンダ的な曲にしても、ブレているんですよ…。何だかしょーもない気分になりそうですねぇ。

この時期、ダニエル・ラノワとブライアン・イーノがプロデュースについているのですが、この2人は感覚的な人間で、歌詞はどうでもいい人たちなんだとか…。加えて曲の共作者でもあるギタリストのエッジも同様らしく、歌詞をこねくり回して苦労したのはボノ一人なんだとか。そう聞くと何だか気の毒にもなりますね。むしろこちらも子どもの頃のように、曲のよさだけで、カッコいいじゃんというスタンスで聴くのが正しいのかもと思ってしまったわけです。

ちなみに、カップリング曲は「ブーメラン1」と「ブーメラン2」そして「4th of July」となっております。「ブーメラン」以外の部分は何種類かあるようですが、よくわかりません。発売国によって変えたのか、Wikipediaに載っているものとも違うヴァージョンもあるようです。カップリング曲はどうでもいいのか、「ブーメラン」はプロデュースの2人が演奏している音源です。コレクターにとってはそちらの方がお目当てだったりして…。

この人たち、ネルソン・マンデラの映画「Long Walk To Freedom」に提供した楽曲「Ordinary Love」もありますよね。

カップリングは「Breathe (Mandela Version)」となっております…。ここでは真面目にやりましたかね…。どういうわけか10インチ盤でリリースしてくれました。一時、100円ボックスに必ずいるような盤でしたが、最近はどうなんでしょうね。思い切り地味な曲ですからね。

イベントでこの手の曲をかけるかは、結構悩ましい選択になります。どうしても語ることが多くなりますからね。またお酒を飲んだりしながら楽しむイベントに、あまり固いはなしを持ち込みたくないという考えもあります。そういう感覚は人それぞれ、押し付けも迷惑なはなしですからねぇ…。

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