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7インチ盤専門店雑記801「黒くぬれ!」

少し7インチ盤専門店的な記事を書こうかと売りボックスを眺めて、まだ書いたことがない曲を探してみました。まずローリング・ストーンズあたりはあまり書いてないので、いくらでもありそうです。

真っ先に目についたのが「黒くぬれ! Paint It, Black」でした。これの7インチ盤、いい音で鳴るんですよ。あのドラムスがドンドンドンドンっと入ってくるところ、なかなかの迫力です。7インチ・シングルで好きな曲を所有するという楽しみを思い切り体感させてくれる盤という気がします。配信やYouTubeの公式音源などを聴いていても、これほどの迫力では鳴りませんからね。まあ、気持ちいいわけです。

ちなみにこの曲、最近は「Paint It Black」と表記するんですと。確かに「Paint It, Black」だと「これ塗って、黒人さん」という意味になりますよね。本来無かったのに、レコードが出来上がったらついていたとかで、「これまずくねぇ?」になったんでしょうかね。「ブラウン・シュガー」をライヴでやらなくなったとかいろいろあるみたいですが、アーティストもタイヘンですね。

ブライアン・ジョーンズのシタールが二番煎じと捉えられたりして、リリース当初からいろいろ言われたようですが、オリジナリティはありますし、シタールだって、ジョージ・ハリスンとかのスタイルとも違いますし、いいじゃないですかね。これまであまり聴いてこなかった曲なんですが、…というか60sのローリング・ストーンズって、当然ながら遡りで聴いておりますから、まずはコンピレーションで美味しいところを掻い摘んで聴いたもので、あまり詳しくなかったりします。

まあ「シーズ・ア・レインボー」という大好きな曲がありますんで、昔から少しは普通以上に聴いておりましたが、あまり真面目にレコードを集めようという意識はなかったんですよね。CDに切り替わる頃も、ストーンズは何だか高かったので、あまり早くには手を出しておりません。それでも、コツコツ安い時に買っておいたり、「エラく状態がいいな…」と感じたときにだけ手を出していたんです。それでもまあ何十年もそんなことをやっておりましたから、いつの間にかほとんど揃っていたんですけどね。

いざ7インチ盤専門店を始めたら、まあよく売れました。ビートルズとローリング・ストーンズ、そしてレッド・ツェッペリンなんかは最初からバンバン売れたんですよね…。皆さん目ざといというか、7インチ盤専門店なんてそうそうしょっちゅうオープンするわけないですから、コレクターさんたちですよね。最初の一カ月というか、最初の2~3日はなかなか凄かったですね。何か見たことあるなぁと思ったら、某ミュージシャンだったり、有名DJさんだったり…。まあ、相場の10分の1くらいの盤もいっぱいありましたからねぇ…。こちらは飲食店の宣伝も兼ねてということで始めましたからね。お客さんとの会話が一気に増え、それはそれで楽しかったものです。

「黒くぬれ!」もかなり状態のいい盤を何枚か持っていましたから、買われた方はラッキーでしたね。「19回目の神経衰弱」については以前記事にしましたが、もうビックリするくらいのコンディションで、50年以上経っているというのが信じられないくらいでした。「黒くぬれ!」も似たようなものでしたかね。まあ、今ある盤も結構いい状態ですよ。

…ただねぇ、ヘンな盤なんですよねぇ。スリーヴも盤もピカピカ状態なのに、内袋=カンパニー・スリーヴだけが少しヤレているんです。この状態で結構聴き込んだ盤なんだとしたら、相当のコレクターがお持ちでしたかね…。

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