7インチ盤専門店雑記395「1993年の英国で…(2)」
1993年の英国のミュージック・シーンってどんなだったんでしょうね?どうしても日本に入ってくる音楽情報はアメリカ中心ですからねぇ。マライア・キャリーやジャネット・ジャクソンあたりが売れていてR&B中心になっていった時代であることはよく憶えています。エース・オブ・ベースも売れていましたね…。フォー・シーズンズの「1963年12月(あのすばらしき夜)」がいきなりリヴァイヴァル・ヒットした年、レニー・クラヴィッツの「アー・ユー・ゴンナ・ゴー・マイ・ウェイ」とか、ミスター・ビッグの「ワイルド・ワールド」とか、スピン・ドクターの「トゥ・プリンセス」とか聴き狂っていましたっけ。
英国で思い出すのは、インコグニートの大名盤「Positivity」が売れて、「Still A Friend Of Mine」のカヴァーをやたらと聴いていたことでしょうか。あとコートニー・パインかなぁ…。そう、英国だと、アシッド・ジャズが80年代の終わりごろから大ブームになっていて、日本でもクラブでジャジーに渋く踊ることが流行っていましたっけね。バブルがはじけても、その辺はあまり関係なかったような気がしますね。私は踊りませんでしたが、この辺の音源は聴いておりました。
最近はあまり耳にしないアシッド・ジャズという言葉ですが、もう死語なんですかね???私は50年以上ずっと音楽を聴き続けていることもあって、どうも時代感覚とか流行といったものに左右されない聴き方のようで、今でもフツーにアシッド・ジャズも聴くんですけどね 。
アシッド・ジャズ関連でいくと、1993年に「The Rebirth Of Cool」というコンピレーション盤が出まして、アシッド・ジャズを俯瞰するのに最適でした。当時はCDでしか入手できませんでしたけど、LPが出ているんですよねぇ…。後々少し手に入れますが、これがいい音で鳴るんだ!1993年のアナログですから。
久々お店で「The Rebirth of Cool Three」なんぞ、結構なヴォリュームでかけていると、やはり若いスタッフ君は反応しますね。コートニー・パインやロニー・ジョーダンといった定番もあれば、よく知らないアーティストも含まれておりますが、やはり時代の音なのでしょうか、意外なほど統一感のあるコンピです。…しっかし、凄い低音が入ってますな。あまりアナログのサウンド・チェックでアシッド・ジャズなんて考えたことはなかったですけど、中低音の出方を試すにはいいかもしれませんね。
昨日のダイアナ・ロスのベスト盤について書いていたら、長くなってしまったので2本に分けてアップしましたが、要はこのあたりの盤が売りボックスにおりますよという話です…。あまりにいい音で鳴るもので、宣伝したくなってしまいました。