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7インチ盤専門店雑記894「Mumford & Sons」

マムフォード・アンド・サンズはお好きですか?…私は大好きです。…でしたと書くべきなんでしょうが、いまだに初期の音源は大好きです。2009年の「Sigh No More」と、2012年の「Babel」、むちゃくちゃ聴き込みました。デビュー・アルバム「Sigh No More」はいきなり800万枚売れたとか、もう鳴り物入りでシーンに登場し、新時代のカントリー・ロックがアナログ回帰を推し進めたような気もしました。英米でアルバム・チャートの2位まで行きましたが、それ以上に印象的なのが英米で130週以上にわたりチャート・インというロング・ラン・ヒットとなったことでした。東日本大震災の頃もヒットし続けており、忙しかったもので、同じものを繰り返し聴き続けており、忘れられないんですよねぇ…。2011年2月の第53回グラミー賞と2012年の第54回で、2年連続、複数ノミネートという珍現象もありましたね。

ファーストのリリースから3年も経っているようには思えなかったのですが、2012年にリリースされたセカンドは、グラミー賞最優秀アルバム賞を受賞してしまいました。立て続けにヒットを飛ばし、6曲同時にチャート・インがビートルズ以来だとか、いろいろ騒がれたものでした。

でもねぇ、2015年にリリースされたサード・アルバム「Wilder Mind」が何だか響かなかったんですよねぇ…。こちらも前職を退き、会社を興して店を始めておりましたから、自分を取り巻く環境が大きく変わってしまったことにも原因はあると思うんです。でも、このアルバムは数回しか聴いてないような気がします。ファーストとセカンドは狂ったように聴きまくりましたから、落差が大きかったですねぇ。まあ売上枚数もそれなりなんですけど、アルバムを何枚売ってという世界ではなくなってしまった時代ですから、この辺は単純に比較できないんですよね。自分自身に問い続け、聴き直してみないと真っ当な評価ができそうにないですね。

ここ数日、10インチ盤の段ボールをガウガウと漁っておりましたところ、マムフォード&サンズの盤が2枚出てきました。一枚はライヴですが、未開封です。一時期の勢いが持続していれば聴いていたでしょうけどねぇ。…さて、どうしたものやら。

2025年3月には5枚目のアルバムがリリースされるのだとか。初期の勢いがあれば大騒ぎになってもおかしくないのですが、「へぇ、出るんだ」程度でしてね。何か調子が狂ってしまった印象しかないんですよね。

メンバーがみんなパブリック・スクール出身ということで、金持ちのボンボンのお遊びといった評価も世の中にはあるようですが、一方でいい曲がいっぱいあるわけですよ。ちょいとワンパターンという気もしますが…。新作をチェックしてみて、今後の評価もまた変わるかもしれませんが、アナログと相性が良さげな音ですから、状況を静観しておこうとは思います。アナログ盤はいい状態を保っておりますし、まだまだ楽しめるバンドだとは思います。

そういえば、7インチ盤の売りボックスに「Little Lion Man」と「The Cave」という2枚のシングルがあります。ダメージドと言うんですかね、やれたようなテイストのデザインですが、実際は新品同様です。こういうレトロというかアンティーク・テイストが実によく似合っております。好きですねぇ、こういうデザイン志向も。



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